獣神サンダー・ライガーが気になる話題やプロレス観を語る「獣神激論」。今回は今月19、20日の新日本プロレス・札幌大会を振り返る。旗揚げ50周年の顔として快進撃を続けるIWGP世界ヘビー級王者オカダ・カズチカ(34)の存在感をアントニオ猪木氏になぞらえたライガーは「NEW JAPAN CUP」(3月2日、日本武道館で開幕)でも王者を大本命視。「旗揚げ記念日」(同1日、武道館)への思いも明かした。


【世界のレジェンド ライガーが語る獣神激論(18)】札幌決戦2連戦が終わりましたね。やっぱり印象に残ったのは20日の大会で内藤哲也選手を下して防衛に成功したオカダ選手の強さだよね。僕は彼のこと、昔のジャンボ鶴田さんみたいってよく言うんだけど、オールラウンダーで一発もあって。だって、今のオカダ選手のどこをつつけば勝てそう? なかなか負ける姿が思い浮かばないんだよ。本当に猪木さんみたいな「1強」「一人スター」の時代が来るんじゃないかとさえ思うよね。

「NEW JAPAN CUP」でももちろんオカダ選手が本命になってくる。今年のNJCは48選手が出ていてキャリアも階級も不問だから、番狂わせがあった方が面白いとは思うんだけど…。オカダ選手で言えば1回戦が(エル)デスペラードで、勝てば2回戦は(マスター)ワトとジュニアの選手が近くにいる。彼はメキシコにいたから、ジュニアの返し技とか丸め込みとか、その辺の防御にも長けてるんだけど、そういう時こそ逆に怖いかなというのはあるよね。

 でも、それもあえてあらを探せばって話だし、やっぱりオカダ選手かな~。この前テレビの番組に一緒に出たけど、もう表情が自信満々なんだよね。ここに来てまたレベルが上がってるよ。

 US王座はSANADA選手が棚橋(弘至)選手からベルトを取った。もともと実力があったし、むしろ遅かったなってくらいの感じなんだけど、(新日本でシングル)初戴冠だからいろいろ思うところはあると思う。

 ただ、ひとつあえて言いたいのは、棚橋選手が負けて、じゃあ本隊は誰が行くのってなった時に見当たらないんだよ。棚橋選手におんぶに抱っこだったから。海外に出てる若い選手に期待しなきゃいけないのか、それとも「俺が!」って選手が出てくるのか。新日本を引っ張るはずの本隊が一番弱いってどういうことよってなるでしょ。考えなきゃダメだよ。

「旗揚げ記念日」ではOBの選手もリングに上がるよね。引退した僕の身からしたら、藤波(辰爾)さんにしろ組長(藤原喜明)にしろ、新日本上がりの人間は60歳、70歳になってもすごい試合するねっていうものを見せてほしい。この前、佐賀で藤原さんの試合を見たんですけど、調子はよさそうだったしね。昔から見てるファンの方が「懐かしいな」で終わるのではなく、新しいファンの方が見て「やっぱすげえな」って思われる試合をしてほしいし、してくれると思いますけどね。

 藤原さんのパートナーは鈴木(みのる)でしょ? 関節技の競演も見れると思うけど、あの鈴木だからね…。いつ藤原さんに牙を向くかもわからないし、藤原さんも藤原さんで鈴木のことはよくわかってるし、気合入りまくりだと思うよ~。殺気のある試合を見たいと思います。

 当日は50周年の記念セレモニーもある。懐かしい顔に会えるのは楽しみだし、ファンの皆さんにも世代を超えて武道館に集まってほしいね。