新日本プロレス23日大田区総合体育館大会の「G1クライマックス」Aブロック公式戦で、IWGP世界ヘビー級王者の鷹木信悟(38)がザック・セイバーJr.(34)に敗れ初黒星を喫した。

 生命線の右腕を徹底的に攻められた鷹木は、パンピングボンバー、スライディング式エルボーと意地の反撃を展開する。オクトパスホールドをデスバレーボムで切り返すと、エルボー連打からショートレンジの首折り弾を発射。さらに2009年3月にドイツのマットでザックをレフェリーストップに追い込んだスリーパーホールドを狙う。

 反撃を試みるザックのPKをキャッチすると、MADE IN JAPAN(変形ドライバー)からパンピングボンバーと怒とうの猛攻。だがラスト・オブ・ザ・ドラゴンを回避されるとグラウンドのオクトパスホールドで捕獲される。さらに三角締めに移行されたところで鷹木はバスターを狙うが、ザックに腕ひしぎ十字固めに切り返されて無念のタップアウト。12年半前の雪辱を許してしまった。

 ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンの盟友である内藤哲也が開幕戦(18日、大阪)でザックに敗れ、さらに左ヒザ負傷によりG1全戦欠場となっていた。「内藤の分も俺がやってやる」と意気込んで臨んだ一戦だったが、待っていたのは屈辱的な敗戦。鷹木は「対策は散々考えてきたが、さすがだな。お前のほうが上手だったようだ」と悔しさをあらわにしつつ「もう内藤のためとか関係ないよな。自分自身のために勝ち残らなきゃ意味がねえよ。このG1、勝ち残れば内藤も嫉妬するだろう。だからこれからは、内藤のためでもユニットのためでもない。自分のためにこのG1、生き残って見せる」と逆襲を誓っていた。