新日本プロレスの内藤哲也(38)が、団体再建へ向けユニット「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン(LIJ)」のフル稼働を誓った。

 緊急事態宣言の延長などにより15日横浜スタジアムと29日東京ドーム大会が延期に。参戦複数選手が新型コロナ陽性判定を受け、リング内ではウィル・オスプレイ(28)が首の負傷でIWGP世界ヘビー級王座を返上と、5月の新日本は暗い話題が相次いだ。

 興行は22日名古屋大会から再開され、内藤は「18日ぶりですか。『待ってました』と歓迎されてる雰囲気はすごく感じましたね」と振り返る。一部主力選手は今シリーズを欠場しているが、LIJは負傷欠場中の高橋ヒロム(31)を除き全員がフル参戦。この状況を受け、団体再興のカギを握るのは自分たちであるとの認識を示す。「表向きユニットとしてまったく影響を受けてないのは我々だけ。ガタガタした新日本を立て直すのは我々しかいないでしょ。新日本のため、LIJを応援してくださるお客様のためでもあるけど、一番は自分たちのためですね」と使命感を燃やした。

 LIJからは早くも鷹木信悟(38)が開催予定のIWGP世界新王者決定戦に名乗り。内藤は「(オスプレイの負傷が)全治未定ってなに? そんな状態で(自身が起用されなかった)週刊誌の表紙にイチャモンつけてたの?って気持ちはおいといて、そのタイトルに関して鷹木が先を行っているのは認めざるを得ない。俺は俺のやり方で東京ドームのメインを目指そうと思っているので焦りはないけど、もちろん悔しいし、刺激は受けてますよ」と発奮する。

 日頃ユニット内での切磋琢磨を誓い合うだけに「BUSHIやSANADAはどうなんだというのは後楽園(24~26日)で確認したいなと。LIJ全員がタイトル戦線に絡むくらいの展開が理想だと思ってますよ」と目を輝かせた。

 新日本と時を同じくして、こよなく愛するプロ野球・広島カープも9選手が陽性判定を受け、コロナ禍に苦しむ。「野球界でも制御不能な人が話題を振りまいたのはおいといて、カープにも我々のようにピンチをチャンスに変えようという選手が必ず現れてくれるはず。こんな状況でも我々カープファンは諦めないし、逆転のカープを見せてくれると信じていますよ」とエールを送った制御不能男が、窮地の団体をもり立てる。