女子プロレス「アイスリボン」の佐藤肇社長(57)は主力選手の〝大量離脱〟もピンチとは受け止めていないという。

 世羅りさ(30)、鈴季すず(19)ら7選手の退団と雪妃真矢のフリー契約への変更が1日に発表された。世羅、鈴季を含む5人は年明けからデスマッチやハードコア戦を中心としたユニット「プロミネンス」として活動する。雪妃とともにインターナショナルリボンタッグ王座を保持している世羅は「チャンピオンとしてまだまだ防衛してアイスリボンに出られたら」と、退団後の参戦に意欲を見せた。

 そうした中、佐藤社長は本紙の取材に「これだけ大量に(退団する)というのは今までになかった」としつつ「影響は特にないですね」ときっぱり言いきった。退団した選手が参戦しなくなるわけではなく「むしろこちらが起用する、しないという選択肢を含めて幅が広がったということ」。また、現状でカードを組まれていない選手もおり、そうした若手へのチャンスとも見ている。

 主力選手が抜けることへの不安も大きくないという。佐藤社長は「退団するメンバーを除いた大会と考えると、3年前から若手主体の『P’s Party』をやっていて、時には本興行よりお客さんが集まることもあった」と指摘。当然、ファンが離れてしまう可能性もあるが「私は停滞は退化だと思っていて、今回はマイナスに感じるかもしれないが、どんな時も止まるつもりはない。安定を感じているとすれば、いい刺激になる」と語気を強めた。

「アイスリボンは平常運転。特に彼女らがいたから、いないからで変わることはない」と佐藤社長。団体は新たな分岐点を迎える。