全日本プロレスの3冠ヘビー級選手権(29日、東京・後楽園ホール)で激突する王者の宮原健斗(33)とGLEAT所属のT―Hawk(32)が火花を散らした。

 15日の札幌大会で「チャンピオン・カーニバル」覇者・青柳優馬を退け、V3に成功した王者が次期挑戦者を指名する形で2人の対戦が決定。

 宮原は「初めて戦った時からT―Hawk選手の3冠へのハングリーさを感じていて、いずれやるだろうと思っていた。今のプロレス界を表現する戦いになる」とした上で「全日本はサバイバル時代に突入している。5月29日は最もサバイバルな3冠戦になる」と表情を引き締めた。

 T―Hawkからは「GLEAT」「ストロングハーツ」という看板を背負う男のオーラを感じ取っており「看板を背負う者同士の戦いに意味がある。その先は考えていない。負けたらどうなるのか、勝ったらどうなるという話だ」と語った。

 一方のT―Hawkは「ようやく俺が求めていた刺激がきた。ストロングハーツとして世界、日本国内で行動するにあたりいろいろな団体に上がってきたが、ここまで刺激をくれるレスラーはなかなかいなかった。120%のT―Hawkを宮原健斗にぶつけたい」と決戦を心待ちにする。

「ベルトはもちろんですが、一レスラーとして宮原健斗と1対1でやりあえることが大きい。プロレスラーである以上、外からの刺激をもらわないと僕自身もGLEATも成長はないと思っているので。タイトルはもちろんですが、これからのプロレスに影響を与える一戦にしなければいけない」

 この試合は元3冠王者の〝不沈艦〟スタン・ハンセン氏(72)が立会人を務めることが決定。宮原とT―Hawkは「舞台は整った」と声をそろえ、運命の一戦に集中した。