東京女子プロレスで活躍するアイドルグループ「SKE48」荒井優希(24)が、海外武者修行に出される可能性が出てきた。優勝を目指して臨んだシングルトーナメント「東京プリンセスカップ」は2回戦敗退に終わり、悔しさのあまり号泣。巻き返しのために荒井が「武者修行」を希望したことを受け、団体側は米AEWをはじめとする海外団体に送り込む方針を固めた。


 荒井の夏が終わった。トーナメント2回戦(18日、両国KFC)では乃蒼ヒカリ(24)と対戦し、成長の証しを見せるようにボディースラム、ビッグブーツからのサソリ固めで果敢に攻めた。

 しかし、勝負どころで必殺技のファイナリー(カカト落とし)が決まるも、カウントは2止まり。2発目は不発となり、最後はブリザードスープレックスホールドで3カウントを奪われた。

 試合後のバックステージでは「今年はタッグのベルトを取ったので少しでも強さを見せて上に行きたかったので…すごく悔しいです」と人目をはばからず号泣。9日の大田区大会では赤井沙希との「令和のAA砲」でプリンセスタッグ王座を初戴冠。上昇気流に乗って16日のトーナメント1回戦で桐生真弥を撃破したばかりだっただけに、無念の終戦となった。

 敗因の一つが経験値だという。「他の選手に比べると試合数も経験も足りてないので、それはあったかもしれないし…」。昨年5月のデビューから一気に中心選手へと上り詰めたが、アイドル活動との二足のわらじを履くため試合数が限られるのが事実だ。

 そこで「『七色の必殺技を習得する』と言ったものの、まだまだですし…。やっぱり悔しいので修行に行きたいと思います」と希望。これに対し、東京女子の甲田哲也代表は「山下実優、坂崎ユカ、伊藤麻希、中島翔子らはAEWをはじめ、米国や英国のいろいろな団体に出ています。荒井さんも海外で修行ができたらいいのではと思います」と海外マットに送り出す考えを示した。

 荒井は今年1月に「広い世界を見たいという願望があります。東京女子プロレスをもっと広めたいし、日本ではもちろん、海外でもそのきっかけになれる選手になりたいです」と語っている。多忙を極める〝二刀流〟が海を渡る日も遠くはなさそうだ。