武藤「あえて言うけど“ヒール・花”でいてほしかった」

2020年05月26日 16時35分

プロレス総合学院の入学式で武藤(左)は花さんに入館証を手渡した(15年10月1日)

 女子プロレス「スターダム」に所属する木村花さん(享年22)の急死は、業界の枠を超えて波紋が広がり続けている。花さんがSNSなどで誹謗中傷を受け悩んでいたことについて芸能人や他ジャンルのアスリートたちが意見するなか、花さんの師匠でもある“プロレスリングマスター”武藤敬司(57)は、今後のプロレス界とSNSのあり方を提言した。

 花さんの急死について武藤は「ショックですよ。もう少し何とかならなかったのかなって思うよな。本当、残念だよ。会うといつも元気にあいさつしてくれたよ」と動揺を隠し切れなかった。

 プロとしてスタートを切る姿を間近で見守った。花さんは2015年10月、武藤が校長を務めたプロレス専門学校「プロレス総合学院」に1期生として入学。デビュー後は同じW―1に所属した時期もあった。「きっとインターナショナルなレスラーになるんだろうなって、勝手に思ってたからね。容姿も雰囲気も、WWEに行ける選手になるだろうなと。言ってしまえば抜群のスター性があった」と振り返る。

 また、武藤が懸念するのは今後のプロレス界のSNSとの付き合い方だ。「今は特に無観客で成り立たせる方法論を考えなきゃいけない時代じゃん。その中で進化していくしかねえんだからさ。ツイッターやなんかもその一つ。それはもう、しょうがねえよ」と、切っても切れない関係になっていると指摘する。

 さらにSNSでの誹謗中傷が問題視されているが「プロレスにはヒールっていうものがあって。そもそもお客さんの感情を怒らせるのがヒールじゃん」と、ジャンルそのものがネット炎上と隣り合わせであると認めた上で「それでも(プロレスが)取り込んでいくしかないんだよ。SNSをさ」と共存方法を模索するべきと主張した。

「あえて言うけど“ヒール・花”でいてほしかった。『こいつら、私の術にはまってる』『私の手のひらで踊ってるな』くらいに思ってほしかった」。悲劇を繰り返さないためにも、マット界は新たなSNSとの向き合い方が必要と言えそうだ。