エンゼルス・大谷翔平投手(27)の来春WBCへの出場が、水面下で着々と進行中だ。侍ジャパン・栗山英樹監督(61)は、日本人メジャーリーガーたちの現状を視察すべく現在、渡米中だが、もちろん最大のミッションとなるのが日本ハム時代の教え子・大谷の〝侍入り〟。今のところ順調に根回しは進んでいるようで、故障や電撃トレードなどのアクシデントさえなければ、実現の可能性は高いという。
大谷翔平が来年3月のWBCに出場する可能性が、ここへきて一気に高まってきた。今から期待に胸を膨らませている侍ジャパン関係者も多い。
メジャーリーグはこれまで、WBCの主催者でありながら、超一流選手をほとんど出場させていない。今回も、侍ジャパンの栗山監督がいくら大谷にラブコールを送っても、所属球団がストップをかけるのではないか、という見方が強かった。
が、エンゼルスなら話は別。大谷自身が「(WBCに)出たい気持ちはある。選んでもらえるのならプレーしたい」と意欲を表明した際、エンゼルスの意向について「プラスの意見はもらってる。快く引き受けてくれるんじゃないかな」と明かしている。
折しも、チームメートのマイク・トラウトもWBC出場を宣言。「アメリカ代表のキャプテンとしてチームを引っ張る」と頼もしい姿勢を見せている。トラウトと大谷の同僚対決が実現すれば、日米野球史上最大級の盛り上がりになるだろう。
そこで思い出されるのが、2006年の第1回、09年の第2回と、チームリーダーとして活躍したイチロー(当時マリナーズ)だ。普段はあれほどクールだったイチローがハイテンションでナインを鼓舞し、宿敵の韓国戦では挑発的な言動でライバル対決を盛り上げた。
大谷には、侍ジャパンの新時代のリーダー像も期待される。もちろん、イチローのように過激なセリフを連発することはないだろう。大谷がどんな新しいリーダー像を見せてくれるか、これもまた大きな楽しみである。
気がかりがあるとすれば、大谷特有の問題とも言える起用法。メジャーと同じ二刀流でいくか、投手か野手のどちらかに専念することになるか。
WBCには投手を降板してもDHで出場を続けられる、というルールはない。1次ラウンド65球、2次ラウンド80球、準決勝以降は95球までの球数制限もある。登板間隔も、1試合50球以上投げたら中4日、1試合30球以上か2試合連続投げたら中1日空けなければならない、とルールで定められている。
ひょっとしたらWBCにも〝大谷ルール〟が作られるかもしれないが、こればかりは先に大谷の出場が決まらないと何とも言えない。故障を警戒する代理人がDH専念を大谷に進言する可能性もある。あとは今オフ、WBC出場を認めない他球団へのトレードや、故障がないことを祈るばかりだ。
(赤坂英一)
【大谷と侍ジャパン】大谷が侍ジャパンのトップチームで初めてプレーしたのはプロ3年目、2015年の第1回「プレミア12」。この大会は投手のみでの出場となり、開幕戦の韓国戦で6回2安打無失点で勝ち投手、準決勝の韓国戦でも7回1安打無失点と好投したが、降板後にチームは逆転負けを喫した。この年のシーズンは15勝5敗で最多勝に輝き、防御率2・24、勝率7割5分で、投手3冠に輝いた。シーズン打撃成績は打率2割2厘、5本塁打、17打点だった。
2016年は10月の強化試合、メキシコ、オランダ戦に出場。同年の日本ハムは日本一となり、大谷は打っては打率3割2分2厘、22本塁打、67打点。投げては10勝4敗、防御率1・86でシーズンMVPに輝く大活躍だった。しかし、日本シリーズ第4戦で一塁に駆け込んだ際に右足首を痛めた影響で、翌17年2月1日に、1か月後に予定されていた第4回WBCを辞退した。












