「マイナビオールスターゲーム2021」で広島の守護神・栗林良吏投手(25)は〝ほろ苦デビュー〟を喫した。

 3―3の同点の8回、全セの6番手でマウンドへ。だが、球宴初登板の緊張もあってか、全パの先頭・小深田(楽天)に10球粘られた末に四球で歩かせると、二死一塁から、この日2点適時打を放っていた島内に134キロフォークを右翼線へ運ばれ、決勝打を献上してしまった。

 できることなら、1イニングを押さえ、同点のまま九回の高梨(巨人)にマウンドを託したいところだったが…。勝ち越されて高梨の登板機会が消滅危機に陥ったことで、全セの原監督は栗林が二死を奪ったところで、ベンチを飛び出し「投手・高梨」をコールするハメになった。

 試合後、栗林は「本当に高梨さんに申し訳なく思っています」と陳謝。一方で「自分の力は出して打たれたのでしょうがない」とも振り返った。

 今後はルーキーながら選出された侍ジャパンの合宿に合流予定。栗林は「オリンピックではチームに貢献できるピッチングをしたい」と球宴で敗戦投手となった悔しさを、五輪にぶつけるつもりだ。