「阪神の強さは本物だ!」12球団最多の43失策をパ球団が “プラス” と見る根拠

2021年06月14日 06時15分

佐藤輝(右)らの活躍で、阪神は交流戦を6連勝フィニッシュ

 やっぱり今年の虎は違う。13日の楽天戦(楽天生命パーク)に6―5で快勝し、6連勝の阪神は、交流戦11勝7敗で2017年以来となる交流戦勝ち越し。2位・巨人に7ゲーム差とした。パ・リーグ首位・楽天相手をも「スイープ」したノリノリの猛虎軍団の〝強さ〟は、パ・リーグ関係者にはどう映ったのか…。


 日本ハム、楽天と続いた敵地での交流戦ラスト6試合を6連勝。12日に4年ぶりの交流戦勝ち越しを決め、13日は5―5の9回に近本が決勝の右翼線適時三塁打。矢野監督も「ツーアウトからでもあきらめない。タイガースの強みにしていきたい」と、土壇場での勝負強さを発揮したナインを激賞した。交流戦前半は交互に勝ち負けが続く〝オセロ現象〟も、終盤の猛スパートで交流戦11勝7敗の好成績。貯金は今季最多の「20」となった。

 実際に戦ったパの首脳陣は「先発野手も含め攻撃中、誰もベンチでふんぞりかえってない。声もよく出てるし、みんなベンチから乗り出して戦況を見ているのが印象的。常に試合に参加しているというか、自分の出番じゃない場面でも、1球ごとに試合に入っている。ひと言で言えば『集中力の高さ』だけど、この雰囲気を作るのは簡単じゃない」と舌を巻く。

 別のパのスコアラー関係者は、虎のさらなる上積みも予言している。

 それは13日現在、12球団最下位の43個を記録し、課題でもある失策数の改善。昨季まで3年連続12球団ワーストを記録中の積年の課題も「改善傾向にあるのは間違いない」と断言すると「エラーの数ほど、下手じゃない。むしろ日本ハム戦では、遊撃の中野とか、出足の速さや打球に対する一歩目の速さはホームの日本ハムの内野陣よりもはるかに優れていた」と指摘する。

 前カードの札幌ドームでの日本ハム戦、楽天生命パークでの楽天戦と敵地での6連戦では、わずか1失策。総数がなぜ減らないかは「本拠地が、内野が土の甲子園だから」。ただし、これは20代の発展途上にある選手が多い虎の内野陣にとっては、悪い環境ではないという。

「甲子園で完璧にこなせるようになれば、他の球場はもっと簡単で楽。人工芝の内野は、土のグラウンドよりも球足が速く、守っていても打球が〝来る〟から。普段から土の球場で脚を使っている選手ほど人工芝は楽。イレギュラーも断然、少ない。札幌ドームで中野の守備がアグレッシブでキレキレに見えたのも、そのため。本人も守ってて『楽』と思ったんじゃない? 普段から一番難しいところでやっている緊張感は、他に行けば、捉え方次第でプラスに変えられる」

 前出関係者の指摘通り、交流戦の失策数15のうち13が甲子園で、敵地では2つ。もちろん、甲子園を本拠地にする手前、自分たちの庭でのミスを減らすことは急務でもある。一方で、それを克服すれば、球界でも屈指のハイレベルな守備網が形成される可能性も高い。

 16年ぶりのセ界制覇へばく進を続ける虎は、まだ強くなる可能性を秘めている。

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