ヤクルトOB・伊勢氏が楽天人事にガク然「一久はあかん」「ノムさんも笑っとる」「おそらく最下位争い」

2020年11月12日 21時30分

楽天監督とGMを兼任する石井一久氏

 楽天が来季監督に石井一久GM(47)が就任することを12日に発表した。石井氏はGM職も引き続き兼任、複数年での契約を結んだことも明らかになった。また、今季まで一軍監督を務めた三木監督は二軍監督に配置転換される。仰天人事に球界は大揺れだが、ヤクルトOBで石井氏をよく知る本紙評論家の伊勢孝夫氏は今回の人事をどう見たか。

 一久が監督やって? なんぼなんでも、それはあかんで。一久は自分の力を過信しとるんちゃうか。昔と違って今は成長しとるのかもしれんが、人間、そうは変わらん。昔のあいつを知ってるわしらからすれば、みんなそう言うと思うよ。ノムさんも天国で笑っとるやろう。

 これで仙台が盛り上がる? それはないやろ。おそらくは最下位争いや。一久にやらせるぐらいやったら、まだ三木のままで良かった。三木は勉強熱心なやつで、男としてはいい男なんやけど、勝負師としてはどうかと思うところがあったから、監督というよりはコーチ向き。それでも勉強を重ねて経験を積んでいけば間違いなく良くなる。1年で見限るのはかわいそうや。

 一久ではなぜダメなのか。あいつは周囲がちゃんと教えて分からせないと「自分はこれでいいんだ」とすぐに勘違いしてしまうところがある。西都のブルペンで80球で切り上げようとしたところ、ノムさんから呼び止められ「インローに3球続いたら終わっていいぞ」と、それから2時間、300球ぐらい投げさせられたことがあった。それを何度かやって、ようやくコントロールがよくなった。また、チャラチャラした態度をノムさんにとがめられ「お前、いつからそんなに偉くなったんだ。親の顔が見たいから親を今すぐ連れてこい!」と、どやされたこともあった。実績のある監督に師事して監督修業のようなものが絶対に必要なのに、それがいきなり監督では、うまくいくとは思えない。

 ただ、唯一の救いはヘッドコーチにお友だちの金森ではなく、真喜志を置いたことや。真喜志は平石を切る時に育成担当に飛ばされとるんやけど、今のチームで一番野球を分かっている。飛ばされたことを根に持つ男じゃないし、おとなしいやつやけど選手からの信頼もある。経験豊富で戦術も心得ているし、あいつが陰の監督としてチームを回していけば勝負になるかもしれん。一久がすべてを真喜志に任せることができれば、の話だが。

 それでもGMやっているうちは浅村を獲ったり補強で成功もして、クビを切られることもそうそうなかったろうに。現場の監督となると負けたら責任を取らなきゃいけない。複数年の契約のようだけど、ダメならGMも辞めて球団を去る。本人もそこは腹をくくっとるやろう。それぐらいの覚悟で臨んでほしい。

(本紙評論家)