広島・石原慶幸捕手(41)が7日の阪神戦(マツダ)で引退試合を迎えた。

 試合前はナイン全員が「惜別Tシャツ」を着て練習。試合中もベンチ入りの全員が「石原マスク」を着用するなど〝惜別ムード〟の中、出番が来たのは8回表だった。

 会沢に代わってマスクを被ると、中田とのコンビで阪神打線を三者凡退にピシャリ。その裏の攻撃では、同学年の左腕・能見との対戦。最終打席は145キロの直球を打ち上げ右飛に終わった。

 試合後のセレモニーでは「まさか自分がカープのユニホームを着て19年もの間、プロ野球生活を送れるとは思っていませんでした。皆さんの支えがありここまでやってくることができました」と〝気遣いの捕手〟らしく周囲へ感謝。さらに「ファンの皆さんの声援はいつも勇気と力を与えてくれました。そんなカープファンは僕は日本一のファンだと思います」とファンへの思いも述べた。

 その後、場内を一周してファンの拍手に応えるとサプライズ登場した黒田博樹氏、新井貴浩氏から花束を贈呈された。この日は最後の雄姿を見ようと大瀬良やK・ジョンソンらも集結。最後はマウンド付近でナインから胴上げされると全員と握手を交わした石原慶。「3連覇を経験している選手が何人もいる。去年、今年の悔しい思いを糧にしてどうなっていくのか楽しみ。新しいカープをみんなで作っていってほしい」と後輩にエールを送り現役生活に別れを告げた。