「九州独立プロ野球機構」が設立会見 熊本球団代表は本田圭佑の元マネジャー「地域に愛されるチームを」

2020年11月04日 22時10分

左から大分B-リングス・森慎一郎代表取締役社長、九州独立プロ野球機構・田中敏弘代表理事、火の国サラマンダーズ・神田康範代表取締役社長

 九州を拠点とする野球の独立リーグ「九州独立プロ野球機構」の設立会見が4日、福岡市内で開かれ、熊本の「火の国サラマンダーズ」、大分の「大分B―リングス」の2球団の参入と2021年シーズンの公式戦開催計画などが発表された。

 将来的には九州8県に1チームずつ8球団に拡大し、韓国や台湾などのプロ球団との「アジアリーグ構想」も描く壮大なプロジェクトがスタートした。

 田中敏弘代表理事は「世代を超えて愛されるリーグの確立、成長に向けて進んでいきたい」と宣言。7日には熊本県人吉市で両球団合同の入団トライアウトを実施する。年内をメドに予算規模に合わせて熊本が30人程度、大分が最大23人の選手獲得を目指す。リーグの開幕は来年3月20日を予定。両チームの対戦のほか、交流戦の相手としてソフトバンク三軍、沖縄県のプロ球団である琉球ブルーオーシャンズ、四国アイランドリーグplusの4球団などと調整を進めており、年間80試合程度の公式戦開催を計画している。

 選手の待遇は、熊本よりも予算規模の小さい大分の森慎一郎社長が「月10万円の7か月で70万円」と明かすように、取り巻く環境は厳しい。各球団は副業も認めるとし、選手は独立リーガーならではのハングリー精神でジャンプアップを目指す。

 ハングリーなのは選手ばかりではない。熊本の神田康範社長(39)は「我々は特定の人気選手を作ったり、選手に頼ることはしない。いい選手ほどいなくなるものだという考え。だから、地域に愛されるチームを作る」と、持続的な球団経営を目指す。

 かつて元サッカー日本代表・本田圭佑のマネジャーを務めた神田氏。「彼(本田)がよく言っていた。『とにかくやってみる』と。今回そういう思いで僕もチャレンジしています」。自ら資金調達に奔走し、来年度予算の目標設定額の9割以上をすでに達成。「強いだけでもダメ。続けるためにはお金がいる」。きれい事ばかりでは語れない独立リーグの現実を直視し、本田イズムで支える。

 夢を抱きつつ、リアリズムを握りしめて、九州から新たな戦いが始まる――。