独走巨人で悪夢の「クビ切り枠」拡大! 支配下70人満員で〝玉突き〟戦力外も

2020年09月18日 05時15分

支配下登録を勝ち取った巨人・ウレーニャ(球団提供)

 巨人は17日の阪神戦(東京ドーム)に0―11で惨敗し、連勝が9で止まった。それでも首位を独走するチームに新たな戦力が加わった。育成1年目のエスタミー・ウレーニャ内野手(21)を支配下登録し、これで上限の70人となった。それと同時に、最少10選手だった今オフの〝リストラ枠〟が11選手に拡大。来季への生き残りをかけた極限のサバイバルが、シ烈さを増している。 

 攻守に精彩を欠いた。先発のサンチェスが5回5失点で降板し、桜井は2失点で田中豊も4失点。登板した3投手が計14安打を浴び、10四死球も与える乱調ぶりで、2試合連続で坂本と岡本を欠いた打線も冷え込んだ。

 虎エース・西勇の前に二塁すら踏めず、散発4安打で完封負け…。守備でも今季ワーストの1試合3失策を喫し、試合後の原辰徳監督(62)も「何も言うことはない。こういうゲームは二度としない。したくない。させない」と怒りをにじませた。

 とはいえ、9月はまだ2敗目。2位の阪神とは10・5ゲーム差もあり、単独飛行は変わらない。

 そんな中、球団は16日までの二軍戦で打率2割9分7厘、11本塁打、イースタン・リーグトップの35打点をマークしていたウレーニャを支配下登録した。これで今月30日の登録期限を待たずして支配下選手は上限の70人に到達。残り2週間で交換トレードなど、さらなる補強に打って出る可能性もあるが、今季の育成からの昇格はモタ、ディプラン、沼田、田中豊に続いて5人目となった。

 ただ、うれしいことばかりではない。支配下の人数が増えれば、必然的にクビを切られる人数も増える。30日までに金銭トレードでの放出や2対1などの大型トレードで枠を空けない限りは、よりシビアな秋となりそうだ。

 球団としては、毎年チームの新陳代謝を図るのは当然のことで、すでに来季に向けた〝ビジョン〟も示している。球団幹部によると、来季開幕時に設定している支配下の人数は「63人か64人」。来月のドラフト会議では「5、6人」を獲得する方針だ。この編成の青写真を実行するためには、最低でも11人の支配下選手に育成再契約や戦力外を通告する必要がある。

 また、球団は選手の将来性などを見極め、戦力として見込めない選手を「切る」ことにも力を入れており、7月末にはスカウトや一、二軍のコーチ経験がある井上真二氏を三軍監督からファームディレクターへ配置転換している。

 ウレーニャについて原監督は「いつでも一軍に呼べる環境にしたということですね。若いからね。まだまだ伸びしろがある」とさらなる成長を期待した。弱肉強食の厳しいプロの世界。昇格の玉突きで拡大した〝クビ切り枠〟によって、今後のサバイバルはさらに激化しそうだ。