中軸の仕事を果たした。パイレーツ・筒香嘉智内野手(30)が21日(日本時間22日)、敵地でのカブス戦に「4番・一塁」で先発出場し、値千金の逆転打を放った。

 1点を追う5回二死満塁の第3打席だった。相手リリーフ右腕ロバーツに追い込まれてからファウルで2球粘り、6球目の外角高め94マイル(約151キロ)を鮮やかに逆方向へ流し打ち。左翼線に弾き返すと2者が生還する逆転二塁打となり、沸き返るベンチの面々とともに塁上で両拳を握りしめて喜びを表した。

 チームも4―3で逆転勝利し、カブスと並んでナ・リーグ東地区3位へ浮上。試合後の筒香は自らが放った決勝打について「厳しいコースを見逃したりファウルしたりでの2ストライクなので、あまり追っかけないようにした」と振り返った。

 出場12試合目で今季初の長打をマーク。それでも3回の第2打席と7回の第4打席で併殺打に倒れたことを悔しがりつつ「他の打席で僕が走者をかえすことができたら、もっと楽に試合が進んだ」と反省することも忘れなかった。

 ここまで2試合連続無安打となっていたが、この日は5打数1安打2打点とし、打率もやや引き上げて1割9分5厘。一気に上昇気流へ乗りたいところだ。

 その一方、パイレーツの地元紙「ピッツバーグ・ポストガゼット」は、同日の電子版で「カブス・シリーズの開幕戦をヨシ・ツツゴウとブルペン陣が乱打戦の末に制す」と題した記事と決勝打を放つ筒香の写真を速報で掲載。記事の中ではデレク・シェルトン監督が筒香に関し「追い込まれてから厳しい状況でのビッグヒット。彼は粘ってボールをクリーンヒットさせた。大きな打席だった。これこそがヨシの打撃だ」と目を細めながら評する様子についてもリポートしている。

 また、対戦相手のカブス・鈴木誠也外野手(27)は「2番・DH」で先発出場し、4打数無安打。連続出塁記録は12で止まったが、2点をリードした2回一死一、三塁の第2打席で三ゴロを放った間に三塁走者が生還し、打点1を記録した。