普通運転免許取得のための学科試験に3連敗中の西武・森友哉捕手(19)の“頭脳”が、チーム内で心配されている。

 森は今月に入って埼玉県内の免許センターで受けた3度の筆記試験に全て不合格。28日、所沢市内で行われたチームのキャンプ出陣式では、正捕手を争う炭谷にその経緯を暴露され「3回も落ちるなんて受験番号かなんか、間違えたかなと思った。(本塁打を打つより)全然難しいです」(森)と、苦手な筆記試験の難易度を来場した3052人のファンに力説していた。

 森は「今は打者と捕手の割合は3対7ぐらいですかね。とにかく捕手の方がうまくなりたい。目標はシーズンを通して一軍にいること。目標であるギンさん(炭谷)に追いつき、追い越したいと思っています」と宣言したが…。筆記3連敗の現状に周囲の目も懐疑的となっている。

「いくらアホでも普通、3回は落ちないですよ」というのが大方のナインの感想。中には「記憶力は捕手の資質の絶対条件。去年の終盤、一緒にバッテリーミーティングに入っていた(炭谷)銀仁朗がどうしてチームに残留したのか、その理由の一端が読めましたよ」(チーム関係者)という意見もあった。

 確かに捕手は頭脳労働。そこで打力を生かす意味での将来的なコンバートについて鈴木球団本部長を直撃すると「まだ早過ぎるだろう。結論を急ぐ必要はない」。とはいえ、西武の捕手の歴史はコンバートの歴史でもある。

 近年だけでも垣内哲也(89~02年在籍=現中日職員)、和田一浩(97~07年=現中日)、高木大成(96~05年=現プリンスホテル職員)といったスラッガーが、その打力を生かすために捕手から外野手などへコンバートされている。森もいずれは同じ道を歩むのか。