西武が27日、成績不振の責任を取り休養中だった伊原春樹監督(65)の辞任と、7月1日付での球団本部付アドバイザー就任を発表した。「本人から申し出があり了承した」(飯田球団専務)というが、現在指揮を執る田辺徳雄監督代行(48)の肩書は「代行」のままだという。その理由は何なのか。舞台裏を追ってみると、来季新監督に西武OB・工藤公康氏(51)の名前が急浮上していることが明らかになった。
「(伊原氏)本人から辞任の申し出があり了承しました。これまでの貢献と見識の高さを生かし、今後はアドバイザーとして力を貸していただきたい」(飯田球団専務)
この日のソフトバンク戦前、西武ドーム内で突如発表された伊原氏の最終人事。新たな職務内容は「他球団の戦力分析などを行い球団にアドバイスをする」というもの。球場や球団事務所への“出社義務”はなく、任期は今年いっぱい。その就任経緯から西武ホールディングス(HD)主導の人事であることは明らかだ。
その一方で気になるのは、現在指揮を執っている田辺監督代行の肩書から「代行」が外れず、代行のままで引き続き現場を預かるということ。伊原氏が正式辞任した今、既定路線通り田辺代行がそのまま監督就任することには、何の障害もないはずだ。
球団と西武HDにとって望ましい「シナリオ」は、今オフ正式に田辺代行に監督として「2年契約」を提示。「紀尾井町プロジェクト」「西武池袋駅の全面改装」計画が完成し、西武グループが最重要と位置付ける2017年に、満を持して潮崎哲也現二軍監督(45)を新監督に据えるというものだったが…。
そんなシナリオに変化があったのか。舞台裏を探ってみると、ここにきて後藤高志オーナーはじめ西武HDサイドが「田辺政権移行に不具合が生じた場合の代替案を検討し始めている」ことが分かった。
1979年の所沢移転以来、36年の西武ライオンズ史上で成績不振を理由に監督がシーズン途中で辞任したのは今回が初めて。指揮官としては未知数の田辺代行がもしも現状の立て直しに失敗し、チームが低迷し続けた場合…。安易に肩書を変えてしまっては1シーズンで2度監督をすげ替える汚点が残ってしまう。
そんな事態を想定し「代替案」として急浮上しているのが、球団OBでもある工藤公康氏だという。同氏には2011年にDeNAの監督就任がほぼ決まっていたが直前に破談となった(別項参照)過去があるが、当時も監督業には強い意欲を示していた。西武HDサイドは慎重に工藤氏の身辺調査を行っており、解説者業のかたわら今年から工藤氏が通い始めた筑波大大学院(2年間)との兼ね合いなども精査しているという。
とはいえ田辺代行が残り試合でチームをV字回復させることができれば、当初の予定通り田辺代行に正式に監督就任要請をすることになるが…。
果たして田辺西武はここから巻き返せるのか、それとも工藤氏のサプライズ登板となるのか。












