今年は酉年ということで、まず最初は鳥に関するUMAというか、モンスターについて紹介したい。

「ロック鳥」はドラゴンやフェニックス、ペガサスほど有名ではないが、ファンタジーを題材にしたゲームなどには顔を出すので、ご存じの方も多いかと思われる。メジャーなゲーム、ドラゴンクエストやモンスターストライクにもキャラクターとして採用されている。

 そのロック鳥であるが、発祥は〝アラブ人が書いた記述だ〟と言われ、「千夜一夜物語」のシンドバッドの話に出てくるのがもっとも有名である。中東地域からヨーロッパ、中央アジアなどでは日本で考えるよりも有名な幻獣だと考えてもらって構わないだろう。イスラム文化圏におけるフェニックスのような存在である。

 それから再度、この名を有名にしたのはマルコ・ポーロの「東方見聞録」である。「東方見聞録」は言わずと知れた、マルコ・ポーロがアジア諸国について口述したものを編集した旅行記であり、我が日本も「黄金の国・ジパング」として紹介されていて、なじみがある。実際にはマルコ・ポーロは日本には訪れておらず、聞いた話をまとめただけなのだが。

 この「東方見聞録」でロック鳥はマダガスカルに関する項目の中に記されている。地元の人々は「ルク」あるいは「ルフ」と呼ぶ、大きな鳥がいるというのだ。マルコ・ポーロは実際に目撃したわけではないが、これを幻獣であるグリフォンではないかと考えたそうだ。

 このルク(ルフ)という鳥はゾウを持ち上げるくらいの力持ちで、空を飛ぶと太陽を隠してしまうほど大きかったと現地の人々は語ったという。ラフィアヤシの巨大な葉がルク(ルフ)の羽と似ているとも言われていた。伝承の存在というよりも、現地の人々にとっては畏怖の対象として目撃されていて、その想像が膨らんだ生物のようだ。

 実際にすでに絶滅してしまった大型の鳥類である可能性が高く、ヒゲワシの可能性なども指摘されている。その中でも有力なのが17世紀ごろまでマダガスカルに生息していたと言われている、巨大な鳥類「エピオルニス」だ。

 エピオルニスは地上性の鳥類で、巨大な上に翼が退化しており、飛行することはできなかった。しかし、頭頂までの高さは3メートルを超えるため、あまりに大きく、人々の間で想像が膨らんでいったとも考えられる。

 また、人間がマダガスカル島で生活するようになって環境が変化し、ヨーロッパ人が訪れたころには絶滅したか、または希少種になっていたようで、確認がされないまま想像が広がったのかもしれない。

 3メートルを超える鳥類。目の前に立っている姿を想像するだけで震えがくるが、同時にその姿に神々しさも見いだしてしまうだろう。