ボクシングのWBA世界バンタム級タイトルマッチの中止騒動が波紋を広げている。挑戦者で同級3位の亀田和毅(35=TMK)が前日計量をパスしたのに対し、王者だったブランドン・フィゲロア(米国)は体重超過で王座をはく奪された。さらに、試合当日にフィゲロアが体調不良を理由に棄権。和毅は王座獲得のチャンスを奪われた。
米専門メディア「BOXINGNEWS24」は「ブランドン・フィゲロア陣営は、75%の体調でも亀田に勝てると考えていた」と題する記事を掲載。ジャーナリストのクリス・マニックス氏と元世界王者で解説者のセルヒオ・モラ氏によるリポートを引用し、世界戦中止騒動の内幕を伝えた。
同記事では「マニックスによると、フィゲロア陣営はコンディションが75%でも、100%の亀田和毅に勝てると見て、強行に踏み切ったという。(トレーナーの)ロブレスはその判断の根拠として、亀田が(アンジェロ)レオ戦でなかなか手を出せなかった点を挙げた。ただ、亀田の弱点を見抜いていたとしても、万全ではないフィゲロアの体調がそれで改善するわけではなかった」と記述。
続けて「モラがホテルで目にしたのは、かなり危ういフィゲロアの姿だった。フィゲロアは完全に消耗しきっているように見え、頬はこけ、声にも全く生気がなかった。さらにモラは、周囲にいた陣営のメンバーたちからも、本気で大丈夫だと信じている空気をまったく感じ取れなかったという」と伝えた。
その上で「フィゲロアが完全に限界を迎えた以上、試合中止は唯一受け入れられる判断だった。問題にされるべきは、そうなるまでの数日間だ。陣営は亀田の欠点を、自分たちの選手が置かれていた現実から目をそらす言い訳のように扱っていた」と王者陣営の対応を厳しく批判。
さらに「フィゲロア陣営は万全でない状態でも亀田戦を乗り切れるかという一点で視野が狭まり、計量オーバーが将来にまで及ぼす痛手(井上尚弥戦の消滅)を完全に見落としていた」と指摘した。












