老人マスクで高齢者に変装して銀行強盗を繰り返し、禁錮10年1か月の判決を受けた米フロリダ州の男が、10年後に同じ手口で再び銀行強盗を働いた疑いで逮捕された。しかも、今回も以前とよく似た老人マスクを使っていた。米紙ニューヨーク・ポストが20日、報じた。

 フロリダ州セントピーターズバーグ在住のデービッド・サーティン・ジュニア容疑者(40)は、今年、特殊メーク用の老人マスクを着用し、州内の銀行2か所を襲った疑いで連邦当局に逮捕された。フロリダ州中部地区連邦検察局が16日に発表した。

 刑事告発書によると、サーティン容疑者は8月24日にラーゴ市の銀行で2900ドル(約46万円)を奪い、9月15日にはセントピーターズバーグの銀行で2554ドル(約40万円)を奪ったとされる。

 どちらの事件でも、サーティン容疑者は老人に変装して窓口に近づき、染料パックを入れずに現金を渡すよう要求したという。

 連邦検察局によると、自宅の捜索では、最初の銀行強盗で使用されたものとよく似た自転車、青いスーツ、黒いバッグが見つかった。

 さらに、サーティン容疑者が借りていた貸倉庫を捜索したところ、リュックサックとノートパソコン用バッグが発見され、その中から銀行強盗の際に監視カメラに映っていた数々の変装道具が見つかった。そこには、灰色のひげが付いた老人マスク、黒縁眼鏡、黒い塗料が付着した作業用手袋などが含まれていた。

 バッグの中からは、偽物の拳銃や、犯行時の変装に使われたとみられる衣類も見つかった。

 捜査員らは、サーティン容疑者が時折滞在していた別の住宅も捜索。そこでは別の特殊メーク用マスクと、2021年に本人が書いたとされる手記が発見された。そのタイトルは「神の親友は銀行強盗! ヘンリーおじさんの警官と泥棒ごっこ――銀行強盗の目を通して見た世界」という奇妙なものだった。

 さらに、手記の1ページには、マスクを掲げる人物の絵が描かれ、その横には次のような言葉が手書きされていた。

「私の顔がヘンリーおじさんのマスクを掲げ、それを見つめている。顔と顔を突き合わせて」

 サーティン容疑者は、今回の銀行強盗事件が起きた当時、2016年にテキサス州で起こした5件の銀行強盗により、2018年に有罪判決を受けて服役し、監督付き釈放の期間中だった。

 連邦検察局によると、サーティン容疑者は2016年の強盗事件でも同じような老人マスクを着用しており、逃走には今回のフロリダ州の事件と同じ車を使っていたという。

 2016年の事件では、連邦刑務所で禁錮10年1か月の判決を言い渡されていた。