フランス各都市でデモが暴動に発展した件で19日夜から20日朝まで夜間外出禁止令が出された。仏メディアによると、平穏に過ぎたという。
一方、市庁舎が燃やされたフランス中部のリモージュのデモをめぐって、放火にかかわった疑惑のある男が逮捕された。仏ル・フィガロ紙は20日に「主要容疑者である『Sリスト(フランスの治安監視リスト)に載っている極左活動家』が、RAID(フランス国家警察特別介入部隊)によって逮捕された」と伝えた。
もともとは高校生が始めたデモだったが、極左グループなどが入り込んで暴動となったとされる。高校生らが教育環境の改善を求めていた一方で、ガソリン価格の上昇による物価高への不満も広く共有されていた。
来春の大統領選に今回のデモが影響しかねないという。仏メディア「フランス24」は「燃料価格高騰への怒りが欧州の極右勢力を後押し フランスでは抗議活動が広がり騒乱に」と極右勢力の存在感が増していると指摘した。
フランスでは生活費と燃料価格の上昇に苦しむ人たちが増えている。一方でマクロン政権は膨らむ財政赤字に頭を悩ませている。そのスキを突こうというのが極右政党「国民連合」のマリーヌ・ルペン氏だ。
フランスの政治学者は同メディアに「燃料価格の上昇がマリーヌ・ルペン氏の追い風になっているのは明らかです」と指摘。ルペン氏が提案する燃料への付加価値税の大幅な引き下げが、幅広い国民の支持を集めているという。
燃料費高騰に苦しむのはフランス以外の欧州各国も同じ。ドイツの地方選で躍進した極右政党「ドイツのための選択肢」はロシアとのエネルギー取引の再開を主張している。ルペン氏も同様にロシアに近く、大統領になればウクライナへの支援を打ち切るとしている。
暴動の理由となった燃料費高騰を受けてフランスに極右支持が急増となれば、ウクライナ情勢にも影響しそうだ。












