酒飲みが健康診断で真っ先にチェックするものといえば「γ―GTP」ではないだろうか? ところが、飲酒習慣を見る新たな指標が研究されている。その名も「飲酒指数(ACI:Alcohol Consumption Index)」。2026年2月、兵庫医科大学の若林一郎氏が医学誌「Healthcare」で報告した。

 飲酒指数のおもしろいところは、特別な検査が必要ないこと。飲酒指数は「MCV(赤血球の平均的な大きさ)×γ―GTP×HDLコレステロール(善玉コレステロール)」で算出できる。いずれも健康診断でおなじみの数値だ。

 若林氏は、山形県で職場健診を受けた31~70歳の日本人男性8172人のデータを解析。その結果、MCV、γ―GTP、HDLコレステロールの3つを掛け合わせた飲酒指数は、飲酒頻度や飲酒量との関連が強いことが分かった。さらに、先の計算式で求めた飲酒指数が「194863」以上の場合、純アルコール換算で1日平均22g以上(日本酒1合程度)飲んでいる可能性が高いことも判明した。

 ということで、私も計算してみた。直近の検査結果は、MCV100・5、γ―GTP16、HDLコレステロール56。飲酒指数は90048という数字が出た。おお、目安の半分以下ではないか。だが、喜ぶのはまだ早い。この研究の対象は男性なので、女性の私に同じ基準は使えない。残念ながら「普段から節酒している成果が出た!」とまでは言えないのが悔しい。

 さらに同年9月には、飲酒指数が高い人ほど血圧が高く、新たな高血圧とも関連するという5年間の追跡研究も発表された。現在、飲酒指数はまだ研究段階だが、酒飲みにとっては今後ちょっと気になる数字になりそうだ。

 これからはγ―GTPだけで安心せず、ほかの数値にも目を向けたい。健康診断の結果が手元にある人は、参考までに計算してみてはどうだろう? ただし、数値が低かったからといって「よし、もっと飲める!」はナシってことで。