スペイン政府に対して、モロッコ、ポルトガルとともに共催する2030年W杯から撤退を求める提案がスペイン議会下院に提出された。

 英紙「インディペンデント」など各メディアによると「スペイン連立政権の少数派政党(スマル党)はスペイン領セウタで深刻な移民危機が発生したことを受けてモロッコとのW杯共同開催について再考するように求めた」という。これはスペイン政府、国際サッカー連盟、スペインサッカー連盟、ポルトガルサッカー連盟に対するもので「このイベントの共同組織について、徹底的な真直しと評価を行う」ことを要求した。

 7月末、スペイン領セウタにモロッコから約7万2000人におよぶ移民が流入するも、そのほとんどが送還される事件が勃発したことを受けての提案。しかし、今回の動議に法的拘束力はないという。同紙は「350議席からなる議会でわずか26議席しか持たないにもかかわらず、スマル党は閣僚を輩出しているため、その影響力は顕著である」と伝えた。

 現時点でW杯の開催可否を検討するなど、具体的な動きは出ていないが、スペインとモロッコの間では緊張感が高まっているという。スマル党は「自国の地政学的な利益のため、人々を利用している」と指摘し「そういう国と手を組むべきではない」と主張した。