北中米W杯決勝トーナメント1回戦(29日=日本時間30日、米国・ヒューストン)で、日本は史上最多5度のW杯制覇を誇るブラジルに1―2で敗れ、32強で敗退となった。元日本代表FW武田修宏氏(59=本紙評論家)は決戦を振り返り、大きな力の差があったことを強調。盟友の森保一監督(57)の奮闘をねぎらうとともに、世界トップに向けてさらなるレベルアップが必要と訴えた。
あと一歩、届かなかった。ブラジルを相手に前半29分、MF佐野海舟(マインツ)のゴールでリードしながらも、後半11分にMFカゼミロ(マンチェスター・ユナイテッド)に同点弾を許すと、後半50分にはFWガブリエル・マルティネッリ(アーセナル)に押し込まれた。
武田氏は「本気のブラジルは強かった。残念だけど結果がすべて。日本はよく戦ったよ。決勝トーナメントまで勝ち進んで、あのブラジルを後半アディシィナルタイムまで追い詰めたのは大きな成果じゃないかな。ただブラジルは勝負強かった」と振り返った。
ブラジルはサイド攻撃から中にボールを入れるなど、左右の幅を生かした攻撃を展開。日本はピンチになる場面もあったが、しっかりとスペースを埋め、FWヴィニシウス(レアル・マドリード)にはDF冨安健洋(アヤックス)を付けて対応。GK鈴木彩艶(パルマ)を中心にしのぐも最後に失点してしまった。
武田氏は「冨安はヴィニシウスを良く止めていた。両サイドも守備的だったけど、ブラジル相手にはあれが精いっぱい。最後は力負け。力の差はあった」と分析。「三笘(薫=ブライトン)や南野(拓実=モナコ)、遠藤(航=リバプール)、久保(建英=レアル・ソシエダード)とケガ人がたくさん出たけど、最後は選手層の差も影響した」という。
今後、世界トップになるため、何が必要なのか。武田氏は「世界の壁は分厚く、ベスト8の壁は高い。やっぱり欧州チャンピオンズリーグ(CL)の常連となるビッグクラブの中心で戦える日本人が何人も出てこないといけない」。そして「日本は選手育成もさらに進めていかないと」と指摘した。
森保監督については「ご苦労さまと言いたい。勉強熱心で常に責任を持っていた。かなりの重圧も受けていたので、まずゆっくり休んでほしい」とし「コーチに長谷部(誠)、(中村)俊輔を呼んだのは、未来に向けて経験を積ませることも目的だった。ポイチの魂みたいなものを受け継いでくれたら」と語った。
武田氏は「日本代表の頑張りは日本国民に勇気を与えてくれた。今から4年後に向けた戦いが始まっている。この経験を糧に、前を向いて突き進んでいってほしい」と先を見据えていた。












