2013年に「餃子の王将」を展開する王将フードサービスの社長だった大東隆行さん(72=当時)を拳銃で射殺したとして殺人と銃刀法違反の罪に問われた特定危険指定暴力団工藤会系組幹部の田中幸雄被告(59)の論告求刑公判が29日、京都地裁で行われ、検察は無期懲役を求刑した。
起訴状によると田中被告は13年12月19日午前5時45分ごろ、氏名不詳者らと共謀し、京都市山科区の王将フードサービス本社前で大東さんの腹や胸を拳銃で撃ち、失血死させた疑いが持たれている。検察側は「重大な殺人事件で反社会性は極めて高い」として無期懲役を求刑した。
初公判から一貫して無罪を主張している田中被告は裁判長から「最後に何か言いたいことはありますか?」と問われると「私は犯人ではありません」と改めて無罪を主張。続けて「許されるなら法廷にいる皆さん一人ひとりの肩をつかみ、『私は犯人じゃなかとばい!』と伝えたいです」と方言交じりで訴えた。
裁判の争点は田中被告の犯人性。事件発生から9年後の22年に、事件現場付近に落ちていたタバコの吸い殻から検出されたDNAが同被告のものと一致したことで逮捕。一方の弁護側は「(田中被告が)当日は福岡にいた可能性がある」と述べ、無罪を主張。
被告が殺害したことを示す直接証拠はなく、検察側はこれまでの公判で、捜査に関わった警察官ら30人超の証人尋問を行うなどして状況証拠を積み重ねてきた。
判決は10月16日に言い渡される。「警察としては実行役の田中被告に指示を出した人物にたどり着きたかったはずです。有罪になった場合、田中被告は控訴するでしょう。工藤会は壊滅状態といわれていますが、実態解明は極めて厳しい」(暴力団事情通)
事件発生から13年。遺族にとってはつらい時間が続いている。












