一流ホテルのコンシェルジュは、お客さまが到着すると、その人の靴を見るといいます。その人がどれくらい上顧客であるかを、履いている靴から判断しているのです。ビジネスの世界では、「肩書が人格をつくる」といわれます。ある程度の肩書を持つようになると、それにふさわしい言動をするようになるということです。

 でも、そうした立派な肩書がなかったとしても、「これからの理想の自分」を演じることが大切だという考え方があります。

 世界の大富豪の思考や習慣についての著作があるトニー野中さんは、自分の人生について、こんな話をしています。一流大学を出てとんとん拍子に出世街道を上り詰めたのではなく、高卒で大学には行っていませんが、工場の現場勤務であっても常にネクタイとスーツで出社していました。

 大卒エンジニアの8割は東大卒のエリートで、常にエリートの仲間入りをすることだけしか考えていませんでした。彼らと同じ服装で振る舞い、願望通りになれたのです。

 自分自身をランクアップさせて振る舞うためには、一番手っ取り早いのは外見を整えることです。そうは言っても、高級ブランドを揃えるのは簡単ではないので、それらしく外見を整えればいいのです。

 トニーさんは、大富豪と呼ばれる人たちも、全身を高級ブランドで固めているわけではなく、普通の身なりをしている人がほとんどだと話しています。ただし、靴やカバンは高価なものを身につけていました。理由は、見栄えも良くて使いやすく、快適に生活できるからだと語っています。

 こうして外見を整えると、内面にも自信が湧いてきます。それが成功者として振る舞うために重要なようです。