2023年に薬物の過剰摂取で亡くなった俳優マシュー・ペリーさん(享年54)に、致死量のケタミンを供給した〝ケタミンの女王〟ことジャスヴィーン・サンガ被告に対し、米連邦裁判所は8日、禁錮15年の判決を言い渡した。米誌ピープルが同日、報じた。

 連邦検察によって〝ケタミンの女王〟と呼ばれていたサンガ被告は、昨年9月、薬物に関係する施設の維持1件、ケタミンの配布3件、そして死または重傷をもたらしたケタミン配布1件について有罪を認めていた。

 検察によると、サンガ被告は2023年10月、ペリーさんの知人エリック・フレミング被告にケタミンを販売し、フレミング被告がそれをペリーさんの住み込みアシスタントのケネス・イワマサ受刑者に渡したという。同年10月28日、イワマサ受刑者はペリーさんにケタミンを少なくとも3回注射し、これが死を引き起こした。

 米カリフォルニア中央地区連邦検事局のプレスリリースによると、「ペリーの死をニュース報道で知った後、サンガはメッセージアプリでフレミングに連絡し、この件から自分たちをどう切り離すかについて話し合った」という。同日、サンガ被告はアプリの設定を変更し、フレミング被告とのメッセージが自動削除されるようにした。さらにフレミング被告に対し、「私たちのメッセージを全部削除して」と指示したとされる。

 ペリーさんは2023年10月28日、ロサンゼルスの自宅にあるジャグジーでうつ伏せの状態で発見された。検視の結果、死因はケタミンの急性作用であり、さらに溺水、冠動脈疾患、そしてオピオイド依存症の治療薬ブプレノルフィンの影響などが要因として重なったと判断された。

 ピープル誌が入手した量刑意見書によると、検察は禁錮15年を求刑していた。その文書の中で検察は、サンガ被告がペリーさんの過剰摂取死を引き起こしたケタミンを自分が販売したと知った後も、薬物販売を続けていたと指摘した。

 検察は「サンガは気にも留めず、販売を続けた。被告の行為は冷酷で無慈悲であり、人命を軽視している。彼女は人より利益を選び、その行動は被害者の家族や愛する人々に計り知れない苦しみを与えた。自らの薬物取引がもたらした結果を理解した後でも、被告にはやめる機会があった。しかし単にやめることを選ばなかった」と記している。

 ペリーさんの死に関連しては、イワマサ受刑者とフレミング被告のほか、マーク・チャベス医師(自宅拘禁と3年間の保護観察)とサルバドール・プラセンシア受刑者(禁錮30か月)を含む4人も有罪を認めている。