国際スケート連盟(ISU)がフィギュアスケートのプログラム用に検討している〝音楽バンク〟構想をロシアの重鎮タチアナ・タラソワ氏が批判した。

 ISUは、ミラノ・コルティナ五輪で著作権問題を巡る騒動が相次いだことを受けて、フィギュアスケートの演技用に統一の枠組みとなる音楽バンクを設けて、そこから選手たちが自由に楽曲を使用できる構造を目指している。ロシアメディアが一斉に報じた。音楽バンクには、国際的な音楽企業が多数契約して参画するとも指摘された。

 こうした構想について、タラソワ氏はロシア国営通信社「RIAノーボスチ」に見解を示した。重鎮は「それは本当に悪い考えだ」とバッサリ。「コーチは音楽に関わり、選手たちに音楽を紹介するべきだ。そして、特定の音楽に情熱を傾けるスケーター自身もそうするべきだ。最終的な決定は、常にコーチングスタッフによって行われるものだ」と異を唱えた。音楽バンクにある楽曲しか使用できないというのは、フィギュアスケートの精神に反するとの主張だ。

 同メディアは、こうした構想が検討されている背景を説明。「音楽著作権をめぐる最も注目を集めた事例は、ロシアのフィギュアスケーター、ピョートル・グメニク選手に関するものだった。彼のショートプログラムで使用された映画『パフューム』の音楽の著作権は、彼がミラノ五輪に向けて出発する前日に取り消された」とトラブルの具体的な事例を挙げた。

 音楽バンク構想は果たして実現するのか、議論の行方に注目だ。