昨年11月に引退したフィギュアスケート女子の元世界選手権女王エリザベータ・トゥクタミシェワ(29)が、フィギュアスケート世界選手権(チェコ・プラハ)男子でイリア・マリニン(21=米国)が驚異的な高得点で圧勝したことを疑問視した。
マリニンはクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)など高難度ジャンプを次々と決め、世界歴代3位の合計329・40点で圧巻の3連覇。銀メダルの鍵山優真(オリエンタルバイオ・中京大)もフリーで最高の演技を見せて合計306・67点をマークしたが、マリニンとは大差がついた。
しかし、トゥクタミシェワはロシア放送局「オッコ」で今回の結果についてこう語った。
「マリニンが鍵山優真に24点差(実際には約23点差)をつけて勝ったという点には、実はあまり納得できない」と、2人の間に今回の採点ほどの差はなかったとズバリ指摘する。
「もちろん(マリニンは)技術面でははるかに上回っていたけど、構成点での差は、ここではあまり当てはまらないと思う。正直、スケーティングは苦戦していたし、彼が緊張していたのも見て取れたし、父親が喜んでいたようにいくつかのジャンプを必死で成功させていたのも見た。つまり、どうやらこの世界選手権に向けた準備には、何らかの問題があったように思える。精神的にも肉体的にも」との見解を示した。マリニンは本調子ではなく、鍵山も素晴らしい演技を見せたこともあって、大差がつくのはおかしいというわけだ。
ただ差はどうあれ、勝ち切ったマリニンを高く評価する。「あのオリンピックを経て、もちろん、立ち直るのは非常に難しかったと思う。これは単なる世界選手権での勝利ではなく、マリニン個人の勝利だった。それこそが、実はさらに価値のあることだ。まさにその感情が私たちにも伝わってくる。彼は自分自身に対して、自分ができるということをはっきりと証明したからだ。今回の世界選手権は、彼の今後のキャリアにとって非常に良い経験になった」と強調した。
独特のスケーティングで世界を魅了したトゥクタミシェワは、見るポイントも他者とは異なるようだ。













