第6回WBC決勝でベネズエラに2―3で敗れた米国代表主将アーロン・ジャッジ外野手(33=ヤンキース)への〝暴挙〟が物議を醸している。

 ジャッジは大会後、フロリダ州タンパのジョージ・スタインブレナー・フィールドで行われている春季キャンプに合流した。だが休む間もなく出場した20日(21日)のオリオールズ戦で凡退したジャッジにヤンキースファンから容赦ない大ブーイングが送られた。

 これにESPNラジオでMCを務めるYESネットワークの実況アナ、マイケル・ケイ氏が激怒した。自身の番組内で「先日、ジャッジがアウトになった時、スプリングトレーニングの観客がブーイングしたんだ」と切り出すと「正気か? そこにいた人で、ブーイングした人がいたら、ぜひ聞かせてほしい」と疑問を呈した。

 続けて「春季キャンプで選手にブーイングする目的は何だ? ジャッジは野球界最高の選手ではないにしても、少なくとも2番目に入るだろう。一体何をしようとしているんだ? 彼を町から追い出そうとしているのか?」と怒りは収まらなかった。

 もちろん観客が選手にブーイングするのは自由。ケイ氏も「もし6月の試合でヤンキースが苦戦していて、満塁で9回裏1点ビハインドという状況で彼が三振したとしたら、お金を払って観戦しているんだから、ブーイングしたければすればいい」と認めた。

 ケイ氏もファン心理は十分に理解している。「でも、春季キャンプでなぜこの選手にブーイングをするのだろう? WBC決勝戦で打撃が振るわなかったからだ。実際、誰も打てなかった。アメリカは3安打しか打てなかった。そのうち2安打はブライス・ハーパーだった」と米国代表での不振によるものだと断じた。

 さらにケイ氏は今後、ヤンキースに与えるダメージを指摘。「メジャー全体でジャッジを尊敬している選手は皆、あのブーイングを聞いている。その彼らがニューヨークでプレーしたいと思うと思うか? もし、この世代で最高の右打者の一人であるジャッジが春季キャンプでブーイングを浴びるような状況で、彼らがそれを受け入れようと思うか? 彼らはただの平凡な選手になってしまうかもしれない」とファンに自重を求めた。