イランが米国の防空網をすり抜けるため、ステルス性の高い新型ドローン「シャヘド101」を配備したことが分かった。ウクライナ軍事専門メディア「ミリタルニー」が10日、報じた。

 米軍がイラン戦争に長距離自爆型ドローン「低コスト無人戦闘攻撃システム(LUCAS)」を実戦投入し、大きな効果を上げているとされる。これはイランの攻撃ドローン「シャヘド136」を米軍がリバースエンジニアリング(分解・分析すること)したものだ。

 シャヘド136は、今回のイラン戦争前から、イスラエルの多層防空システムや米軍の地上・海上防空網に対して効果的で、米軍に脅威を与えていたものだ。

 そんな中、イランのシャヘド101は、シャヘド136の改良型で、電動エンジンと機首プロペラを搭載し、ステルス性を高めているようだ。

 この情報は、中東の安全保障問題を専門とするアナリストのモハメド・アル=バシャ氏が自身のXで明らかにしたもの。

 外観と特徴的な作動音から、この機体には電動エンジンが使用されているとみられる。推進装置は、機首部分にある牽引式プロペラによってドローンを前進させる仕組みになっている。これは、通常、後部に押し出し式プロペラを持つガソリン・ピストンエンジンを搭載している従来のシャヘド136とは大きく異なる点である。

 機体の構造は固定翼型で、尾部には飛行を安定させるためのX字型尾翼が装備されている。また、シャヘド101は離陸時に、機体後部に取り付けられたロケットブースターを使用する。

 昨秋、ロシア軍が使用したシャヘド101の残骸を調査したウクライナ軍によると、まだロシアでの生産が行われておらず、完全にイラン製部品で構成されていることが確認された。

 ウクライナ軍が調査した弾頭、バッテリー、飛行コンピューター、制御ユニットなどのすべての部品には、イランの刻印が付けられていたという。

 推定では、シャヘド101は航続距離約800キロ、時速約120キロとされている。一方、大型のシャヘド136は航続距離約2000キロ、時速約180キロ。

 しかし、シャヘド101は、静音、小型、低コストで、数百機同時攻撃可能となっている。

 ウクライナ侵攻で、ロシア軍は136と101を交ぜて使う戦術を使っているという。