フィギュアスケート男子で五輪2連覇を達成したプロスケーター・羽生結弦(31)が、新演目の「Happy End」に込めた狙いを明かした。

 自ら座長を務める「羽生結弦 notte stellata」の初日公演が7日、宮城・セキスイハイムスーパーアリーナで行われ、鎮魂への願いを滑りで伝えた。11日で東日本大震災の発生から15年。公演後には「すごい緊張した。この緊張感というか、期待をすごく浴びながらで、それに応えたい気持ちがものすごく強くあふれた」と神妙に語った。

 自らも被災した過去を持つ羽生は「悲しみや傷への向き合い方、付き合い方をちょっとずつ理解しながら前に進んできたつもり」と回想。「15年という時があったからこそ、今逆にその傷に向き合おうという気持ちも出てきたり、逆にあれがあったからこそ今こうやって学んで生きている、強く生きているんだということを何か表現したい」との思いで「Happy End」を演じたという。

 さらに「何か自分が震災という傷であったりとか、被災地、宮城県、仙台もそうだが、ちょっとずつちょっとずつ復興は間違いなくしているけど、残っている傷跡だったり、僕自身がアイスリンク仙台で滑る時に残っている壁の傷だったり、補修されているけれども見える傷みたいなものを少しずつ感じながら、自分が苦しんでいるけど、最終的にはその傷も全部自分なんだと受け入れながら、演技が終わった後に次があるよと思えるようなプログラムにはしたつもり」と明かした。

 15年という月日で得たものを、約6500人の観衆の前で披露した。