侍ジャパン・大谷翔平(31=ドジャース)が初戦からフルスロットルだ。6日の第6回WBC1次ラウンドC組・台湾戦(東京ドーム)で、先制の満塁アーチを含む4打数3安打5打点。周囲の想像を超越する大暴れでチームを13―0のコールド勝ちへ導いた。チームの次戦は翌7日の韓国戦。今や球界の頂点に立つユニコーンは隣国ゆえのライバル意識が相克してきた韓国において、ひそかに絶大な人気を誇る元セクシー日本人女優を追い抜くほど「神格化」されているという。
ハイライトシーンは、スコアレスで迎えた2回一死満塁だった。これ以上ないシチュエーションで打席に入った背番号16は、外角低めギリギリのコーナーへ沈み込むカーブに反応。バットは明らかに泳いでいたが、それでも超一流のパワーと技術が白球を右翼席まで運んだ。千両役者の無慈悲すぎる一撃で球場は一瞬にして沸騰。当の本人は余裕の笑みを浮かべながら、チームの新セレブレーションである「お茶たてポーズ」を披露しながらベンチへ帰還した。
またも「事実は小説より奇なり」を体現した男は、試合後のヒーローインタビューで次戦・韓国戦への意気込みを問われると「本当に素晴らしいチームとの連戦が続くので、早く家に帰って休みたい」と笑顔。大勝劇の直後であっても、対戦各国へのリスペクトの念が自然とにじみ出ていた。
来日中の韓国球界関係者の1人は「直近20年の日本との関係を語る上で、我々には忘れることができないであろう、4人の日本人がいます。それは小泉純一郎氏、イチローさん、明日花キララ、そして大谷翔平です」と打ち明けた上でこうも続ける。
「日韓関係が特にこじれるようになったのは、21世紀初頭の小泉政権の頃からだったと記憶しています。ほぼ同時期の2006年に(当時マリナーズで現役の)イチローさんが第1回WBCを前に『向こう30年、日本に手が出せないなってくらい勝ちたい』と語った言葉は、強い反感をもって受け止められました」
イチロー氏の「向こう30年発言」から今年でちょうど20年。日韓双方向のソフトコンテンツ受容の活発化などもあり、時代の空気も変化しつつある。そんな中でも常に紳士的で対戦相手へのリスペクトを重んじる大谷は、その圧倒的な実力も相まって韓国内でも高い好感度を得ているという。
「大谷は韓国内でも好かれていますし、とても尊敬されていますよ。実績的にもとんでもない選手ですし、ドジャースでキム・ヘソンと極めて良好な関係を保っていることも大きな理由のひとつでしょう」
その上で前出の関係者は「明日花キララさんは…。私が学生だった時分からの大恩人ですよ!」と意味深な言葉とともに、なぜか自らの赤裸々な過去についても興奮気味に強調。さらに白い歯をのぞかせながら「あなた方にとってもそうでしょう」とも続け、半ば強制的に同意を求めた。
とはいえ、同関係者の指摘は大いに的を射ている。明日花キララがセクシー女優としてデビューしたのはイチロー氏が発した「向こう30年発言」の翌年にあたる07年。長年にわたり業界の第一線で活躍し、引退後の今もモデル、インフルエンサーとして高い支持を日韓両国内で獲得している。アンダーグラウンドの世界から一気に表舞台に躍り出ると、もはや韓国でも若者たちを中心に並み居る韓流スターにも負けず劣らずの超人気マルチクリエーターとなった。
しかし、その明日花、そしてイチロー氏、小泉氏をも「凌駕する存在」なのが、韓国国内で全知全能の「天帝」とまで称されている大谷なのだ。
大小さまざまなあつれきを抱えながらも、お互いに高め合ってきた日韓戦。第1回WBCからちょうど20年目となる今大会のバトルの行く末は、果たしてどうなるのか。いずれにせよ、そのキーパーソンが「天帝・大谷」であることに変わりはない。















