ミラノ・コルティナ五輪のフィギュアスケート男子(ミラノ・アイススケートアリーナ)で、衝撃の惨敗を喫した絶対王者イリア・マリニン(21=米国)の敗因について、バレリー・マリニン氏が本音を語った。
〝4回転の神〟として優勝候補の大本命だったマリニンは、ショートプログラム(SP)こそ首位発進したが、フリーではジャンプで転倒するなどまさかのミスを連発して15位と撃沈。総合8位でメダルまで逃し、世紀の惨敗劇が世界を驚かせた。
世紀の惨敗劇には何があったのか――。元フィギュアスケート選手で指導者でもバレリー氏が口を開いた。ロシアメディア「スポーツエクスプレス」が「NGS」を引用しながら伝えている。
「彼は相変わらず素晴らしい選手だ。ミスはしたが、すぐに立ち直ってプログラムを成功させていた。ところが、今回は完全に崩れてしまった」と振り返ったバレリー氏。「世間の喧伝を心配していた。誰もが彼を天才だとか奇跡だとか叫んでいた。彼らは彼を窮地に追い込んだんだ。これは間違っている」と、周囲からの過度な重圧を指摘した。
「そして2つ目のミスはコーチングだ。彼に2つのプログラムを割り当てるべきではなかった。団体戦か個人戦のどちらかに割り当てるべきだった。彼は体力的にも精神的にも、まだ準備ができていない」。発展途上の段階での〝酷使〟が原因だと直言した。
そしてこう続ける。「イリアは4回転アクセルに挑戦したが、うまくいかなかった。選手は、ある要素に期待して失敗しても、うまく調整できず、失敗ばかり考えてしまうものだ。次の要素の準備が不十分になり、それが繰り返されるのです。これは良くありません。プログラムを開始してミスをしてしまったら、ネガティブな感情を捨てて、スケートを続ける必要がある」と切り替えが重要だが、それが今回はできなかったという。
ただ、今後の再起には太鼓判を押す。「彼は野心的な男なので、今回の件が彼の怒りをかき立て、さらに情熱を燃やしてくれることを願っている。彼はもっと上を目指す必要がある。彼の技術力は素晴らしい。彼は多くのことを成し遂げることができる。彼は自ら考案した複雑な要素を取り入れ、挑戦を恐れません。きっと成功するだろう」と孫の飛躍に期待を寄せた。
祖父からの金言に、マリニンはどう応えるか。












