ミラノ・コルティナ五輪が閉幕し、フィギュアスケート女子で長年黄金時代を築いてきたロシアの〝エテリ軍団〟が終焉の時を迎えたと同国メディアが指摘した。
今大会はロシアがウクライナ侵攻により国として出場できず、アデリア・ペトロシャンが個人の中立選手として出場。しかし、ミスなどもあって6位に終わった。
近年の五輪では、〝鉄の女〟と称されたエテリ・トゥトベリーゼ氏率いるチームのメンバーがメダル争いを席巻。しかし、今大会は教え子のペトロシャンが結果を出せなかった。
ロシアメディア「スポーツ24」はフィギュアスケート女子を総括。「ソチ五輪以来初めて、女子シングルでロシア代表が金メダルを獲得できなかった。エテリ・トゥトベリーゼの教え子が表彰台のトップに上がらなかったのは2014年以来初めてだ。この結果はたちまち議論を巻き起こした。長年にわたりチャンピオンを輩出してきた〝伝説のベルトコンベヤー〟は、もはや機能不全に陥ってしまったのだろうか」と黄金時代を築いた〝エテリ軍団〟の崩壊を指摘した。
その理由をズバリこう指摘する。「年齢制限が17歳に引き上げられたことも、さらなる痛手だった。22年までは、選手のトレーニングプロセスは15歳でピークを迎えるように作られていた。リプニツカヤ、ザギトワ、ワリエワはその最たる例だ。ISUは数十年続いたシステムを改めた。年をとるたびに成熟する体にとって、ますます困難になる新技の習得に対するアプローチを改革した」。エテリ軍団では15歳で超大技を繰り出せるように育成プログラムが徹底されていたが、五輪への出場可能年齢が17歳に引き上げられたことで、トゥトベリーゼ氏の作り上げたシステムが崩れ去ったというわけだ。
「ペトロシアンの年齢は18歳8か月で、トゥトベリーゼの教え子としては五輪に出場した最年長選手となった。ちなみに、ザギトワ、ワリエワ、リプニツカヤはいずれも15歳、シェルバコワとトルソワはいずれも17歳だった。トゥトベリーゼ流の独壇場とされてきたロシア女子シングルの無敵ぶりは忘れ去られ、ペトロシアンの6位入賞が『棺桶の釘』と評する声も上がっている」と、ロシア国内でもエテリ軍団は終わったとの指摘が出ているという。
「まさにこのスポーツの成熟こそ、エテリ流のメソッドがもはやその真価を発揮しなくなった理由だ。17歳のアスリートから超人的なパフォーマンスを引き出すのは、15歳のアスリートから引き出すよりも難しいのだ。これは、悪名高い思春期による現象だからだ。さらに現在の状況では、国際舞台での試合出場が不可能なため、努力を続けるモチベーションが欠如している。いつ世界舞台に上がるか分からないのに、なぜ今、限界まで自分を追い込めるのか」と結論付けた。
15歳でピークを迎えるよう鍛錬された鉄の女の軍団は、もはや国際舞台から消え去るしかないのか。













