ミラノ・コルティナ五輪のフィギュアスケートペアで、ショートプログラム(SP)5位から奇跡の大逆転で金メダルを獲得した〝りくりゅう〟こと三浦璃来(24)、木原龍一(33=木下グループ)組に対して、ロシアの同種目女王アレクサンドラ・ボイコワ(24)が異議を唱えた。

 ドミトリー・コズロフスキーと〝ボイコズ〟ペアを組むボイコワは、昨年12月のロシア選手権で頂点に立った現役女王だ。

 ロシアメディア「スポーツエクスプレス」で今大会を総括したボイコワはまず「オリンピックのフィギュアスケート競技は閉幕した。どんな感情が残っただろうか? 非常に複雑な感情だ。何よりも重要なのは、スポーツの祭典という感覚が全くなかったことだ。今年のオリンピックは、私にとってはストリーミングでライブ中継された、ただの大会のように感じられた。ミラノで選手たちの演技を見た時、なぜか2014年、18年、そして22年のような、壮大で歴史的な出来事への期待感、興奮をもう感じられなかった」と今大会のフィギュアスケート競技全体を酷評。

エキシビションで「ジャイアントスイング」を見せたりくりゅう(ロイター)
エキシビションで「ジャイアントスイング」を見せたりくりゅう(ロイター)

 さらに「多くの種目でロシア選手の不在が原因かもしれない。ペアや女子フィギュアスケートのレベルが向上していないからかもしれない。あるいは、ルールや審判の評価に、理解が全く欠如しているからかもしれない」とその理由を強調した。

 自身の専門種目であり、レベルが向上していないと断罪したペアについては、こう持論を語った。「おそらくこの種目だけが、優勝候補が表彰台の頂点に立ったと言えるだろう」と、本命のりくりゅうが金メダルだったことを振り返り、さらに続ける。

「しかし、総合得点で10点差、フリースケーティングで12点差をつけての勝利も、必ずしも完璧なものではない。大会初日、三浦と木原はリフトの失敗という重大なミスを犯したが、得点にはあまり影響しなかった」とズバリ指摘。ショートプログラムで大きな失敗がありながら、なぜか上位に踏みとどまる高い得点だったとして採点を疑問視する。

 そして、世界歴代最高得点で逆転したフリーにもチクリ。「フリーで世界記録を樹立したことで、彼らは(他のペアの)競技終了前に金メダルを獲得したようなものだった。クリーンで安定した演技を披露したが、ショートプログラムの出来、そしてプログラムにおいてトランジションやコンビネーションがまったくなかったことを考慮に入れる必要がある。158点という結果は、その後のすべての選手にとって非常に厳しいものとなった」と演技内容を考慮すると、りくりゅうの得点内容には疑問があるとした。

 ロシア女王の見解は議論を呼びそうだ。