ミラノ・コルティナ五輪で注目を集めたフィギュアスケートの採点問題で、米データ解析専門サイト「スポルティコ」が驚きの結果を示した。

 今大会はフィギュアスケートでも複数の種目で不可解な採点が話題に上ったが、同メディアは「オリンピックのフィギュアスケートには採点上の問題がある。データがそれを示している」と題して特集。「ミラノ・コルティナ大会の結果を分析したところ、審判が自国のスケーターに高い得点を与える傾向が統計的に有意に見られた」と、今大会は自国をひいきする傾向が強いとの結論を導き出した。

 その一例がアイスダンスだ。「フリースケーティング後、採点に批判が集中した。アメリカのマディソン・チョックとエバン・ベーツ組は世界選手権で3大会連続優勝を果たしているが、フランスのローラン・フルニエボードリとギヨーム・シゼロン組に金メダルを奪われた。フランスの審査員、ジェザベル・ダボワがフランスチームにアメリカチームより7・71点も高い点数を付けたが、他の8人の審判のうち5人はアメリカに高い点数を付けていた」と物議を醸した不正採点疑惑を挙げた。

 ただ、自国の選手をひいきする傾向はフランスに限らないという。フリーダンスでは15チームに自国の審査員が参加しており、そのうち14チームはその国の審判から、残りの8人の審判の平均点よりも高い点数を得ていた」と指摘。さらに全種目を通じたデータとして「ショートプログラムの審判36人のうち、30人が自国選手を他国の選手よりも好意的に採点した。平均すると、選手は自国の審査員から他国の審査員よりも1・93点高い採点を受ける」。

 続いて「フリープログラムでは、自国選手を評価した29人のジャッジのうち25人が、他国選手よりも自国選手に高い点数をつけた。フリーでは得点が加算されるため、このバイアスの影響はより大きくなり、審判は平均で自国選手に3・34点多く与えた」と実情をズバリ指摘する。

 そして「各国の審査員間の差異は興味深い。スケーティングスコアの指標によると、オリンピックで最も偏りのある審査員は開催国イタリアの審査員で、イタリア選手のプログラム平均得点は7・09点高かった」と最もひいきする傾向があったのはイタリアと判明。

 一方で「最も偏見の少ない審査員は日本の審査員で、彼らは実際に、審査したさまざまなプログラム全体で、自国のスケーターに他の競技者よりも低い点数を付けた」と逆に日本人審判は日本選手に〝不利〟な採点をする傾向があるという驚きの調査結果を示した。

 こうした自国びいきによって動くポイントは大きくはないが「争われるポイント差は小さいように思えるかもしれませんが、メダリストと表彰台を逃す選手の差は、ほんの数ポイントに過ぎないことがよくある」と、接戦が多かった今大会のような展開では、メダル争いを大きく左右することにつながると結論付けた。