【イタリア・リビーニョ18日発】ミラノ・コルティナ五輪のスノーボード男子スロープスタイル(SS)決勝(リビーニョ・スノーパーク)が行われ、長谷川帝勝(20=TOKIOインカラミ)が82・13点で銀メダルを獲得した。同種目の日本勢で初めて表彰台を勝ち取ったスノーボーダーは、カルチャーと競技の両面から自身のスキルアップに着手。誰にも負けない練習量で進化を遂げた。
昨年12月には左ヒザを痛めた影響で約1か月の休養を強いられた。さらに今大会の序盤は体調不良にも襲われ「まだ試練があるんだ」といら立った。それでも、体調が回復すると急ピッチで再調整。この日は1本目の最後に高難度のダブルロデオ1260を決めると、ガッツポーズが飛び出した。「普通に取るよりも大きい銀メダル。自分の人生にとってすごい意味のあるものだったと思う」と胸を張った。
美容師の父・俊介さんの影響でスノーボードを始めた長谷川は、誰もが認める練習の虫。男子ビッグエア(BA)銀メダルの木俣椋真(ヤマゼン)は「多分日本のチームの中で一番練習をしている」と口にする。しかし、長谷川にとっては猛練習をこなすのは、もはや日常茶飯事。「自然にやっていれば、多分練習量は負けない」と笑い飛ばすほどだ。
競技力向上の一方、「かっこよさ」を求めるカルチャーとしての要素も追求する。「例えば黒いウエアで滑っていて、一瞬で誰かわかればその人のスタイルが出ていると思う。滑っていてすぐに長谷川帝勝とわかる滑りが一番かっこいいものだと思う」。自身の滑りをビデオパートで紹介することも、知名度を上げていくには重要なポイント。大会で結果を残すだけでなく、自身の魅力の発信にも力を入れている。
異なる2つのスタイルを両立するのは決して簡単なことではない。ただ、どちらにも全力を注ぐことが結果的にはプラスになるとの考えだ。「映像で見せる部分は、試合でジャッジに見せる部分にもつながると思う。勝負強さというか、撮影、試合ともに一発で勝負する時に生きると思うので、相乗効果はあると思う。試合で『お、あいつ他の人と違うトリックしたよな?』みたいなことを思わせたら、映像で見せる部分にもつながっていると思う」と語った。
今大会に向けての4年間は「信頼、期待してくれていた人たちに何か恩返ししたい」との思いで走り続けてきた。「今まで努力を続けてきて本当に良かった。努力が報われる瞬間を大勢の方がいる中でできたのはすごいうれしい」。これまでの軌跡が詰まった銀メダルを手に、自然と笑顔がはじけた。












