ミラノ・コルティナ五輪のフィギュアスケート男子フリーでイリア・マリニン(米国)がミスを連発して8位と惨敗。世界中に衝撃が走る一方で、金メダル候補の地元も大きな失望で打ちのめされている。

 米メディア「WTop news」は「『ひどい、本当にひどい』…イリア・マリニンの地元リンクでの観戦パーティーでの反応」と題する記事を掲載。マリニンの拠点である米バージニア州レストンのリンクで開催されたパブリック・ビューイングの模様をリポートした。

 同記事では「(リンクの)建物の入口では、2024年世界選手権での『クワッドの神』(マリニン)の巨大な画像が迎えてくれる。観戦会には非常に多くの人が集まったため、アイスリンクの一つに映画用スクリーンを設置せざるを得なかった」と試合前の地元の熱狂ぶりを紹介。

 まさかの結末に「観戦パーティーでは悲鳴や泣き声、手で目や口を覆う姿が見られた。(バージニア州)フェアファックス出身のマリニンの五輪の夢が、故郷のリンクから氷上に打ち砕かれるのを目の当たりにし、参加者全員が信じられない様子だった」とショックの大きさを伝えた。

 記事によると、リンクで18年前から働き始め、現在はゼネラル・マネジャーを務めるアンソニー・ラミラタ氏は「彼が7歳でここでスケートを始めたころから知っている。本当に気の毒に思ったよ」と肩を落とし、「マリニンに何を伝えたいか?」と問われると「ただ抱きしめるだけだ。それだけさ」と声を詰まらせた。

 リンクでマリニンと滑ったことがあるというエミリー・デジャルダンさんは「一緒に滑るのは最高よ。彼はここのみんなにすごく親切で、胸が張り裂けそうになるわ」と悲しみに暮れた。2025年ジュニアグランプリファイナルの銅メダリストでマリニンの両親に指導を受けた17歳のルシウス・カザネッキは「ひどい。本当にひどい。誰も予想していなかった結果だ。彼は何年もこの瞬間を待ち望んでいたのに…本当に気の毒だ」と落胆した。

 記事では「マリニンが(試合後の)インタビューを受ける傍ら、会場では2人の少女が手作りのプラカードを掲げていた。まるで『大丈夫だよ』と伝えようとしているかのように。プラカードにはこう書かれていた。『イリヤ。落ち着いて、クワッドを決めろ』」と子供たちの様子を伝えた上で、最後に10代のスケーター、ダコタ・フラッドの言葉で締めくくった。「私たちは彼を本当に誇りに思っています。これで終わりではありません」。