異例の真冬選挙となっている衆院選(2月8日投開票)。受験シーズンと重なっていることで試験会場や予備校、塾周辺での街頭演説で音量抑制や開催自粛が呼びかけられている。〝禁〟を破ろうものならネット上でさらされる事態にもなっている。

 2月投開票の衆院選が行われるのは36年ぶりで、今月下旬から2月上旬にかけては中・高・大学の入学試験の真っただ中になる。公選法では学校近くでの選挙活動では静穏保持が規定されているものの、塾や予備校は対象外となっている。

 一般社団法人日本若者協議会は「リスニング試験に支障が生じたり、筆記試験や受験勉強への集中が妨げられたりするおそれがある」と各党や総務省、各選管に入試日程や塾の所在地情報を共有し、周辺での音声を流す選挙運動の自粛を要請し、各選挙管理委員会は各陣営に受験生への配慮を求めている。

 公示前の今月17日に参政党が埼玉・大宮で行った街頭演説は、塾が密集するエリア近くでの開催で物議を醸した。千葉3区に中道から立候補した岡島一正氏は27日、「駅前の予備校の授業が終わるのを確認してから街頭演説を行いました」と時間割を確認したうえで街頭演説を開いたことをXに報告したが、それでも「予備校の前での演説やめてもらっていいですか?」と批判を浴びた。

 受験生の親や関係者がナーバスになっているとみられ、各陣営の演説場所の写真がSNSに掲載されれば、すぐさまチェックされ「目の前が塾です」と注意する〝自警団〟的な動きも出ている。

 この事態に「テクノロジーで政治を変える」を標ぼうするチームみらいのサポーター有志は対応策を提示した。全国の受験会場となる場所を地図上で日にち別に表示する「受験マップ」を公開し、各陣営に参考にするように呼びかけている。

 それでも受験生への配慮などお構いなしで活動する陣営は多く、試験会場での爆音事態も予想される。「大事な時に〇〇候補に邪魔された」「〇〇党のせいで希望校に受からなかった」と受験生から恨みを買わないことを祈るばかりだ。