〝モンスター〟は下降線なのか――。ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(32=大橋)は「ナイト・オブ・ザ・サムライ」(27日、サウジアラビア・リヤド)でWBC同級2位アラン・ピカソ(25=メキシコ)と激突する。

 専門誌「RING」は、昨年5月にルイス・ネリ(メキシコ)、今年5月、ラモン・カルデナス(米国)にダウンを喫した〝モンスター〟について「批判者たちは井上が依然として圧倒的な強さを見せているのかを疑問視した」と報道。ベテランの域といえる32歳となり〝衰え〟を見せていると指摘した。

 この見解について、井上は「ダウンさせられましたが、なぜダウンしたのかはっきりとわかっています」とし「1年間で2度もダウンしたのは反射神経が鈍っているとか衰えているからだろうと言う人もいましたが、年齢や反応の鈍化のせいではありませんでした。(ムロジョン・アフマダリエフ戦での)私のパフォーマンスが、そうではないことを明確に示したと思う」という。

 その上で「今の最大のライバルは自分のキャリアだと感じている」とし「2度のダウンを振り返ると、ある意味、キャリアそのものが逆効果になったのだと思います。キャリアの初期だったらあんなに焦ってパンチを打ったり相手を仕留めようとしている最中に軽率なパンチを打ったりすることはなかったでしょう」と主張した。

 さらに「私を研究している相手チームは、私が観客を楽しませたいという気持ちから時にアグレッシブに攻撃し、そういうときにチャンスをつかめると考えている。それが私の弱点でもあります」とし「アフマダリエフ戦で、ユニークだったのはフィニッシュを狙える場面があったにもかかわらず、自分を抑えたことです。初めての経験でした」と、判定勝ちした試合も本来ならKOできたという。

 それだけに周囲の見解に反論する。〝モンスター〟は「スタミナはまったく衰えていない。アフマダリエフ戦でも12ラウンドは問題なく動けている。パンチへの対応も衰えていません。ボクシングだけでなく人生を通じて良い方向に物事がつながっていると感じています」と断言。ピカソとの決戦でも確実に勝利を狙う構えだ。