2025年の政界で一番のニュースといえば日本初の女性首相の誕生だ。夏の参院選で自民党は惨敗。前年の衆院選敗北と合わせて石破茂首相の責任問題となり、すったもんだはあったものの、石破氏は辞任。総裁選をへて高市早苗氏が首相となっていた。

 もっとも、すんなりと首相になれたわけではない。高市氏は3度目の挑戦で総裁に選出。「現代用語の基礎知識選 2025T&D保険グループ新語・流行語大賞」で年間大賞となった「働いて働いて働いて働いて働いてまいります」と自身を鼓舞したはよかったが、約20年にわたって連立パートナーだった公明党が連立から離脱してしまったのだ。

 これにより首相指名選挙で高市氏が首相になれるかどうか不透明な状況になってしまった。

 追い打ちをかけるように立憲民主党の安住淳幹事長が動いた。国民民主党の玉木雄一郎代表を首相に担いで政権交代を画策したのだ。玉木氏はXに「内閣総理大臣を務める覚悟があります」(10月10日)としながらも、基本政策の一致にこだわり、不調に終わった。

 結局、玉木首相プランは幻と消えたが、そもそもあれは本気だったのか。安住氏の玉木氏に対する〝上から目線〟ぶりは調整するつもりがないようにも見えたが…。立憲民主党の現役国会議員は「もちろん本気でしたよ」と明かした。

「安住氏の〝上から目線〟はいつものこと。誰に対してもああだし、今もそう。玉木首相プランについては、小沢一郎氏も『玉木でいいじゃないか』と言っていた。でも、玉木氏からすると『そのプランに乗ってもすぐつぶされる』ということだった。私は自信がなかったのだと思いますけどね」(同)

 その後、高市政権は公明党の代わりに日本維新の会と連立し、首相となった。しかし、維新は閣僚を出さず、いつでも連立を抜けられる不安定な政権となっている。いつ瓦解してもおかしくはない。そうなった場合はもう一度、玉木首相プランが復活するのか。

「いや、もうないでしょう。玉木首相プランはもうおしまいです。立憲は立憲で選挙を勝ちます」(同)

 チャンスの神様は前髪しかないという言葉があるが果たしてどうなるか。