中国が自国民に訪日を自粛するよう再び要請している。

 11月に高市早苗首相が台湾有事をめぐり存立危機事態になる可能性に言及したことを受けて、中国政府は日本の治安情勢を理由に訪日自粛を要請していたのだが、今回は異なる理由を持ち出している。

 8日に青森県沖で震度6強の地震を観測。続いて発生する可能性のある地震に備える北海道・三陸沖後発地震注意情報が発表されており、中国はこれを理由に訪日自粛を要請したのだ。

 訪日自粛の影響はどう評価されているのか。帝国データバンクは12日、「中国の渡航自粛にともなう影響アンケート」のレポートを公表。自粛が日本経済に「マイナスの影響がある」とした企業と「影響はない」とした企業はどちらも4割と拮抗していた。むしろ脱・中国依存の動きがプラスになる可能性もあるという。

 永田町関係者は「訪日禁止ではなく自粛というところに中国の苦しい事情がみてとれます。強気にみえるけど弱気。禁止にはできないようです」と指摘した。完全に禁止すると中国国民から不満が出ることを懸念しているようだ。

 中国が本気になったときはレアアース輸出規制をしそうだ。人民網日本語版サイトは10日に「日本の複数産業が『中国のレアアース輸出規制を警戒』」との記事をアップ。レアアース輸出規制となれば、日本の自動車、電子部品、風力発電、医療機器、航空宇宙の分野に打撃があると伝えている。

 人民網は中国共産党中央委員会の機関紙「人民日報」の関連メディア。けん制の意味が込められていてもおかしくはない。前出の永田町関係者は「今、中国はレアアースの輸出許可について手続きを遅らせるなどしている程度。日本にはレアアースの備蓄があるからすぐに影響があるわけではないでしょうが、輸出禁止までいくかは要注意です」と警戒した。

 まさにどちらも引かないチキンレース状態が続いている。