警視庁町田署は2日までに、同居していた女性を脅迫したとして、「日立システムズ」FIMS推進センタ担当部長田辺浩道容疑者(52)を逮捕した。女性が録音していた脅し文句はヤクザ顔負けのすごみがあった。
町田署によると、逮捕容疑は2月22日昼、同居していた30代半ばの女性に対して、約1時間半にわたり「男のメンツを潰したらどんな目に遭うか分かってるのか。命を取られるぞ」などと脅迫した疑い。
田辺容疑者は女性の勤務先を訪れたり、携帯電話にメールを送るなどのストーカー行為もしていた。女性から相談を受けた捜査員が自宅前で、折りたたみナイフを所持していた田辺容疑者を逮捕した。容疑を認めている。
2人は数年前に関西で知り合った。田辺容疑者には妻子がいるが、別居状態。昨年10月から女性と同居を開始した。だが、蜜月期間はあっという間に終了。女性から同棲解消を求められたことが犯行の動機となった。
逮捕の決め手になったのは女性の機転だった。22日に自宅での脅迫を受けた際、携帯電話の録音機能を駆使。取られていた脅し文句はまっとうな社会人とは思えないものだった。女性は昼は派遣社員として、夜はスナックで働いていたが「夜の仕事を辞めろ! (辞めないと)昼に戻れないようにしてやる」と脅された。
さらに「俺みたいな仕事してると、組とも警察とも付き合いがある。これ以上アホ(コケ)にしてくれたら、何すっか分かんねえぞ!」とも。背後に暴力団の気配をちらつかせたわけだ。
女性は翌23日に同署に相談に訪れたが、その音声が証拠となってスピード逮捕につながった。同署ではストーカー規制法違反容疑での逮捕も視野に入れているが、このようなストーカー事件では「今回のような証拠が1つあることが本当に大事です。検挙までの早さが全然違うんです」(同署幹部)。
田辺容疑者がもし本当に反社会的団体と交流があるとすれば、雇っていた企業には責任はないのだろうか。現在の立場になる前は、総務部担当部長という役職にあったそうだ。「総会屋対策でもしてたかどうかはわからないが…」(同署幹部)。2日、日立システムズ社に問い合わせたが休日で連絡はつかなかった。
任侠映画の影響でも受けたような性格の田辺容疑者だが、見た目は「かなりマジメそうに見える」(前同)。安っぽい「男のメンツ」のために地位も失うことになった。












