【取材の裏側 現場ノート】来年6月開幕の2026年北中米W杯は参加48チーム中42チームが出場権を獲得した。残る6チームは来年3月の欧州予選プレーオフと大陸間プレーオフで決定する。

 12月5日(日本時間6日)には本大会の組み合わせ抽選会(ワシントン)が行われる。1次リーグの対戦国が決まれば、各国とも情報収集を進め研究と対策に取り組んでいくことになる。日本代表チームを統括するアテネ五輪代表監督を務めた山本昌邦・ナショナルチームダイレクターも情報収集と分析の重要性を訴えており、スタッフを総動員し、チームが目標に掲げる「W杯制覇」をサポートしていく。

 そんな中で、技術委員会メンバーはかつて「欧州でビッグクラブと言われているクラブは独自で門外不出の情報やデータを多く持っているんだよ。自前のスタジアムでカメラもあらゆるところに設置でき、データを収集している。それを分析して試合に生かしているから強いし、ビッグクラブにはビッグクラブと呼ばれている理由でもあるんだ」と語っていた。

 中でもイングランドの名門リバプールに所属する遠藤が大きなカギを握るという。「イングランド(プレミアリーグ)には、W杯に出るビッグネームが多くプレーしている。例えば(ノルウェー代表FWエーリングブラウト)ハーランドとか。彼らをどうやって止めているのか。クラブでの対策を知ることは代表での戦いにも有効になる。ビッグクラブに所属している選手がいれば、そういう情報を役立てることができる」というわけだ。

 もちろん、ビッグクラブ所属選手だけに依頼するものではなく、全選手に情報提供を求めるという。2022年カタールW杯前も欧州でプレーする選手たちが、実際に対戦した大物選手の情報やクラブでの対策法などをチーム側に情報を提供している。これが1次リーグでW杯優勝国のドイツやスペインを撃破する一助となったのは想像に難くないところだろう。

「W杯は総力戦」とも言われる。自チームの強化や調整だけではなく、情報収集や分析力も世界制覇には欠かせない。本番まで約7か月。ピッチ内外で日本代表の戦いが気になるところだ。

(運動部・三浦憲太郎)