〝浦和のワンダーボーイ〟の手腕とは――。J1浦和は2日、明治安田J1百年構想リーグ第14節の千葉戦(埼玉)に2―0で快勝し、前節4月29日の川崎戦に続く連勝となった。
7連敗と低迷してマチェイ・スコルジャ監督を解任。川崎戦から暫定で田中達也監督(43)が指揮を執り始めた。2001年に浦和でプロキャリアをスタートさせて華のあるプレーで人気者となった指揮官は、引退後に22年からJ2新潟でアシスタントコーチなど指導者経験を積み、今年4月から浦和のアシスタントコーチに就任した。
名門で指揮を執った2試合では早くも〝達也カラー〟を前面に打ち出している。川崎戦ではスコルジャ体制でベンチ外も経験したMF中島翔哉を今季初めて先発起用。この日はMF植木颯、MF安部裕葵も初スタメンに抜擢するなど独自色のある采配を見せた。
試合後、2連勝の要因についてFWオナイウ阿道は「前より選手の特長を生かした形でタツさんがやってくれていると思うし、選手もボールがあるときも、ないときも忠実にやってくれていると感じる。あとは共通意識もより明確になった」と指摘した。
さらに、MF早川隼平は指揮官の特長について「以前はアシスタントコーチとして、(試合に)出られていない選手のこともしっかり見てくれたからこそ、そういう選手の得意なプレーも知っている。全員のことを知ってくれていた中で、一から評価して見てくれている」とアシスタントコーチ時代の知見を強調した。
その上で、早川は田中監督がもたらした変化をこう力説する。「監督がやりたい構造をしっかり与えた上で、個を自由にさせすぎず、制限しすぎずという構造をつくっている。浦和の選手にクオリティーがあるのは知っていて、選手たちがそれを100に近い状態で出せる構造がつくり上げられている」。アシスタントコーチ時代から選手全員の特長を把握していた土台があり、そこで的確に役割を明確化し、個の技術を信頼してある程度の自由を与えた中でプレーさせる。それによって、選手たちが本来のパフォーマンスを発揮しやすい環境が生まれ、チーム全体としても相乗効果が生まれてきているわけだ。
長いトンネルから脱出した浦和を、田中監督がこのまま上昇気流に乗せることができるか。












