オランダ1部フェイエノールトの日本代表FW上田綺世(27)をめぐる発言が波紋を広げている。今季リーグ戦25ゴールをマークし、2位に9ゴール差をつけて得点ランキング1位と結果を残している中、かつてオランダ代表エースFWだったロビン・ファンペルシ監督が上田について〝コミュニケーション不足〟と発言。これが今夏の去就にも大きな影響を与えかねないという。

 深い意味があったのだろうか。かつてフェイエノールトで元日本代表MF小野伸二とチームメートだったファンペルシ監督は、今季ゴールを量産する上田について「アヤセは声高に主張するタイプではありませんが、もう少し、そうであってほしい」と要望。他イレブンとコミュニケーションを深めることで、より多くの得点が生まれるとの考えだ。

 実際、選手間の意思疎通が深まれば、ピッチでも多くのパスが出てきたり、連係力も高まるとされている。フィジカルや技術面で非凡な才能を見せているだけに、さらなる躍進には周囲との関係強化が必要というわけだ。

自身も名ストライカーだったファンペルシ監督(ロイター)
自身も名ストライカーだったファンペルシ監督(ロイター)

 ただ、外国人指導者をJリーグに紹介している代理人は「単に上田に対する要求だった可能性もあるけど、シーズン終盤になって言うことか。もっと違うところまで考えてしたコメントかもしれない」と指摘する。

 どういうことか。オランダで結果を出した上田には来季に向けて、多くの欧州クラブが獲得へ興味を示している。それだけに「上田を他クラブに移籍させないための戦略ということだって考えられる。どこだってコミュニケーションに難がある選手の獲得はちゅうちょするもの。失敗するリスクも高くなるから。それを狙っているのかも」と考察した。

 欧州クラブが上田に興味を持ったとしても同僚選手と良好な関係を築けなければ、本領発揮には至らない。しかも、元オランダ代表でアーセナルやマンチェスター・ユナイテッドでも活躍した名選手の見解となれば「上田に難あり」ととらえるチームも出てくるかもしれない。つまり上田をフェイエノールトに残留させるための布石だった可能性もあるという。

 2500万ユーロ(約46億7500万円)ともされる高額な移籍金は魅力だが、年間20ゴール以上を取る上田の後任選手を探すのは至難の業。そこで指揮官はあえてネガティブな情報を出したのか…。その真意は不明ながら今夏の上田の動向が早くも注目だ。