明治安田J1リーグは残り2節でクライマックスを迎えている。就任1年目のリカルド・ロドリゲス監督率いる柏が、9年ぶり制覇を目指す首位・鹿島を勝ち点1差で追走。元日本代表MF前園真聖氏(52=本紙評論家)が、下馬評を覆す柏の快進撃の要因に迫った。

 2011年にリーグ制覇を果たした柏だが、近年はJ1で上位争いとは無縁。昨季は17位と残留争いに巻き込まれ、なんとかJ1にとどまるなど低迷した。しかし、今季からJ1浦和などで指揮を執ったロドリゲス監督が就任すると、リーグ戦の開幕から安定した戦いを展開。連敗が一度もなく、旋風を巻き起こしている。終盤を迎えた現在も4連勝中で10戦負けなし(6勝4分け)だ。

 ロドリゲス監督は、J1初指揮となった2021年の浦和では、天皇杯こそ制したものの、リーグ戦は6位。翌22年はタイトルに届かず、リーグ戦8位止まりで同年限りで退任。今季の柏のようにはいかなかった。

 柏で一変した成功の要因はどこにあるのか。前園氏は指揮官が展開するボールを保持して主導権を握るスタイルと、クラブの〝DNA〟が好相性であることをポイントに挙げる。「監督のサッカーが合う、合わないはあると思いますし、レイソルは育成年代からチームとしてボールを保持するサッカーをしていますから、それが監督のサッカーとうまくはまったのだと思います」と説明した。

 実際、下部組織育ちのDF古賀太陽やFW細谷真大が主力を形成しており、それに加えて浦和指揮官時代からの〝愛弟子〟であるMF小泉佳穂が今季から加入。ロドリゲス監督が思う存分やりたいサッカーをでき、それを体現できる選手がそろっているわけだ。

 優勝争いの行方に関して前園氏は「残る2試合に勝てば鹿島の優勝なので有利という見方もできますが、優勝を意識してプレッシャーに感じたら危なくなります。どちらも、どれだけ優勝を意識しないでやれるかがカギになると思います」と指摘。台風の目となった柏は、最後に常勝軍団を逆転できるか。