〝重圧〟をはね返すことはできるか――。フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第6戦を制した鍵山優真(22=オリエンタルバイオ・中京大)が24日、羽田空港に帰国。「パフォーマンスには納得する部分はなかった」と悔しさをにじませた。

 2026年ミラノ・コルティナ五輪イヤーの今季は、見えない敵とも戦っている。シングル&団体で銀メダルに輝いた22年の北京五輪は、羽生結弦と宇野昌磨の背中を追いかける若きスケーターだった。だが、ともに競技者生活に別れを告げたことで「僕は全然感じていなかったけど、自然とエースとして見られてしまう」。フィギュア関係者からも「競技全体の人気を維持、向上するには、ミラノ五輪での鍵山くんの活躍が必要」との声が上がるなど、期待を一身に背負う立場となった。

2019年の全日本選手権で(左から)2位・羽生結弦、優勝・宇野昌磨、3位・鍵山優真
2019年の全日本選手権で(左から)2位・羽生結弦、優勝・宇野昌磨、3位・鍵山優真

 ただ、羽生や宇野は負けなかった。プレッシャーを力に変え、世界の頂に立ってきた。先輩の姿を間近で見てきたからこそ「そこから逃げるわけにはいかない。立場が変わっても、自分のやるべきことは一緒」と必死に向き合っている。

 次なる戦いは五輪の前哨戦となるファイナル(12月4日開幕、愛知)だ。「しっかりと自分に集中して、自分のために滑れば自然と周りのためにもなると思っている」と己に焦点を当て、世界の猛者たちに挑む。