楽天は23日の「プロ野球ドラフト会議supported by リポビタンD」で藤原聡大投手(21=花園大)を1位指名。同大初のプロ指名にとなった藤原は「野球人生を自分の力で切り開いていけるよう頑張りたい。4年間、自分のやってきたことがこういう結果になってうれしい。信念を貫いて野球と向き合っていく」と誓った。

 高校3年の春に内野手から投手に転向し、花園大では球速が143キロから156キロにまでアップ。カーブ、チェンジアップ、フォークも操るが、持ち味は気迫あふれる投球で「真っすぐに一番自信を持っていて、気持ちのこもった投球を見てほしい。160キロ出るように頑張ります」とアピールした。

 4年間は三重・伊賀から往復5時間近くかけて通学した。自宅から30分かけて駅まで行き、そこから京都市の大学まで約2時間。JR草津線は風で電車が止まるのも珍しくなく、長い時はもっとかかることもある。朝5時台の始発に乗り、冬は霜が張り、結晶ができるほどの寒さ。主将の廣部は「それだけでもすごい。毎日ですからね。電車もなくなるから遅くまで学校に残れない。練習は終わっているけど、夜は8時には出ないといけない。でも、こっちで住むより家がいいんじゃないですかね」と話している。

 大学では夕方まで部員らと過ごし「食事に行こう」となって盛り上がっても時間を気にして帰らないといけない。しかし、別のナインは「それが逆にいいらしいんです。みんなといたらずっと遊んでしまうので、遊ぶ時間がない方がいいと言ってました」と時間にケジメをつけられるというわけだ。

 では、藤原は〝長旅〟の時間をどう過ごしているのか。「寝ているか、野球のこと考えているかですね。自分にとっては大事な時間です」。父・光二さん(56)も「それが彼の苦になっているわけではないし、なんら問題ではないと思ってます。本人が選んだことですし、寒いのも当たり前と思っているし、そういう環境ですからね」とうなずく。藤原なら東北の寒さもへっちゃらに違いない。